コンセプトや世界観は箕輪さんが作るが、ラーメン作りは一から学んだ。

業務用スープを使って作った試作品を「下北線路街 空き地」のイベントで提供したところ、そこにたまたま食べに来たのが、東京・高田馬場にある博多ラーメンの人気店「博多ラーメン でぶちゃん」の店主・甲斐康太さんだった。

筆者の連載でも以前取り上げ、大きな反響を呼んだ、名物店主である。

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甲斐さんにラーメンを褒められ、「よかったら教えるよ」と声をかけてもらい、丸山さんは「でぶちゃん」で修業することになる。

「下北線路街 空き地」のイベント出店の様子(写真:筆者撮影)

復活プロジェクトのなか、修行を開始

「でぶちゃん」では以前、高田馬場にあった家系ラーメンの名店「千代作」を復活させようというプロジェクトが走っており、ちょうどこのタイミングで丸山さんは修業することができた。

名店「千代作」のラーメンの作り方を直接学ぶことができ、充実した修業生活を送ることができたのだ。

(写真:筆者撮影)

順調な丸山さんだったが、2022年8月に会社を立ち上げていたこともあって、早くお店をオープンしなければならなかった。まだ道半ばであったが修業を3カ月で終え、2022年11月に「箕輪家」を中野にオープンすることになった。

「昼はサラリーマンが多く、夜は飲み屋で、中野は昼夜しっかりお客さんを呼べる素晴らしい場所です。箕輪さんと立ち上げたお店ということもあり、オープンからかなり好調でしたが、オープン景気は終わり、だんだんと客足が遠のいていきました。

ラーメンのクオリティにおいても失敗の繰り返しで、日々勉強しながらお店を続けていたという感じでした」(丸山さん)