日本を訪れる外国人たちを空港で勝手に出迎え、アポなしインタビュー! そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ?」(月曜夜6時25分〜)。今回のテーマは、「(祝)12年目に突入!切った張ったの大一番!人生賭けたYOUのごっつあんですSP!」。大一番を迎えるYOUが続々登場する12周年記念の90分で、はたしてどんな面白YOUに出会えるのか?

記事画像
成田国際空港で声をかけたのは、ジョージアから来たマヌカラシビリさんのご家族。ところが聞いてビックリ! あの人気力士・栃ノ心さんの母(画像・右)だとおっしゃるではないか! 母だけでなく、栃ノ心さんの弟ラシャ・ゴルガゼさん一家も一緒に、家族&親族一同で来日したという。その目的は、栃ノ心さんの断髪式への参加。人生の節目に寄り添うため、総出で駆けつけたのだ。この大切な儀式にぜひとも立ち会いたいとお願いすると、快諾してもらえたので密着決定!

【動画】面白外国人の宝庫!「YOUは何しに日本へ?」最新回を無料配信中

【栃ノ心とは】
ジョージア出身の力士で、最高位は大関という英雄。初場所から13場所で幕内にスピード昇進した後、優勝1回、殊勲賞2回、敢闘賞6回、技能賞3回も獲得した。加えてその端正な顔立ちから『角界のニコラス・ケイジ』と呼ばれ、多くの女性ファンを虜に。今回、左肩のケガ悪化が原因で引退を決意した。

記事画像
2024年2月4日の断髪式当日。待ち合わせ場所には、空港にはいなかった栃ノ心さんの息子さん(9カ月)も登場。そしてこちらの男性は…、栃ノ心さんの父であるザザ・ゴルガゼさんだ。

記事画像
家族総出で東京・両国国技館に到着すると、辺りは最後の勇姿を見届けようと駆けつけた約1万人のファンでごった返していた。栃ノ心のお母さんは「昨日はあんまり眠れなかったわ。今日のことを考えると感慨深くなっちゃって。お父さんもとても緊張してるわ。男だからカッコつけてるけど」と、胸の内を明かす。当のお父さんも「かなり緊張しているよ」と、ガチガチだ。そんな緊張の中、一同は栃ノ心さんを囲む親子3世代の撮影会に参加。撮影にあたって、ネクタイが曲がっていることを息子に指摘されたお父さんだったが、何も答えず微妙な空気が流れる。撮影を終えた後も、父は息子に声をかけず遠目から見守るばかり。親子なのに、なぜこんな微妙な距離感があるのだろうか?

記事画像
聞けば、かつて息子の角界入りに大反対した過去を明かしてくれた。小さい頃から体を動かすのが好きだった栃ノ心さんは、もともと柔道の強豪選手として活躍していた父の影響で、11歳から柔道に没頭。五輪も狙えるほどの実力をつけていた。

しかし17歳の時に誘われて出場した『世界ジュニア相撲選手権』で、未経験ながら3位に入賞。この活躍が角界の目に留まりスカウトされ、18歳で春日野部屋に入門したという経緯があった。

お父さんは、「将来が有望だったんだ。なんで柔道を辞めて相撲をやるんだと思ったよ」と、当時の心境を振り返る。「息子とともに柔道で五輪へ」が夢だった父のショックは大きく、日本へ旅立つ息子とは会話もなかったという。とはいえ場所中はインターネットで観戦し、勝てばご近所に自慢するなど、実はこっそり応援を続けていた。

一方の栃ノ心さんは、初土俵から全場所で5勝以上を挙げ、わずか1年半ほどで関取にスピード昇進。順調に番付を上げ、22歳で小結まで昇進するなど目覚ましい活躍を見せた。しかし2013年に右膝前十字靭帯断裂の大ケガを負い、幕下55枚目まで番付を下げてしまう。が、そんな悲劇も乗り越え、2018年の初場所では松鳳山との大一番で、見事に初優勝し怒涛の復活を遂げたのだった。

記事画像
熱気ムンムンの国技館内で、いよいよ栃ノ心さんの最後の晴れ舞台・断髪式が始まった。約300人の知人&友人が、次々と大銀杏にハサミを入れていく。その雄姿に、お母さんは涙を拭い続けた。そしてお父さんも、父親であることを紹介されて土俵入り。拍手と大歓声の中、ゆっくりと大銀杏にハサミを入れ、髪を大切に握りながら耳元で何かを伝えた。相撲に反対していた父は、息子にいったいどんな言葉を贈ったのだろうか?

記事画像
断髪式終了後、栃ノ心さんに父から贈られた言葉について聞くと、「あなたの親父で良かったよ、って」と教えてくれた。本音を素直に伝えることができたお父さんは、「息子が大活躍する姿を観て、俺も相撲が好きになっちゃったんだ」と、晴れやかな笑顔に。父から息子へ、親子の距離をぐっと縮めた感謝の言葉が聞けたところで密着は終了。

記事画像
断髪式後のパーティーでは、父と息子が人生で初めて腕を組み、ツーショットで記念撮影を行う睦まじい姿を見ることができた。栃ノ心さん、第二の人生でのご活躍をお祈りしています!