2024年1月に日本で登場したメルセデス・ベンツ新型Eクラスに、“第3のEクラス”となる新型「Eクラス・オールテレイン」が登場しました。どんなクルマなのでしょうか。

SUVとワゴンの実用性を併せ持つクロスオーバーモデル

 メルセデス・ベンツ日本は2024年3月22日、Eクラスのラインナップに新型「E220d 4MTIC ALL-Terrain(E220 4MATICオールテレイン)」を追加、発売しました。

 Eクラスは、世界で累計1600万台以上の販売台数を誇るメルセデス・ベンツの中核をなすモデルで、1946年に発表されたW136型以来、世界のプレミアムセダンの指標とされてきました。

 Eクラスという車名になったのは1985年に登場したW124/S124型から。日本でも1986年に登場し、当時のバブル景気もあり大ヒットモデルとなりました。

 新型Eクラスは2024年1月に日本で登場、Eクラスの車名となって6代目となるW214/S214型です。セダンとステーションワゴンが同時に発表されました。

 Eクラス・オールテレインは、SUV譲りの高いアイポイントとロードクリアランス、ステーションワゴンの実用性を兼ね備えたメルセデス・ベンツ初のクロスオーバーモデルとして2017年に登場。今回登場した新型Eクラス・オールテレインで2代目となります。

 新型Eクラス・ステーションワゴンをベースにした新型E220d 4MATICオールテレインは、全長4960mm×全幅1890mm×全高1495mmというボディサイズで、最低地上高は145mmと高い地上高と乗降のしやすさというSUVの特長を持たせながら、ボディサイズを一般的な駐車場に入るサイズにおさめています。

 パワートレインには197馬力・440Nmを発生する2リッタークリーンディーゼル直列4気筒ターボ「OM654M」を搭載。さらに電気モーターのISGによって短時間、23馬力・205Nmのブーストが可能です。

 組み合わされるトランスミッションは9G‐TRONIC(9速AT)です。

 また新型E220d 4MATICオールテレインは四輪駆動システム「4MATIC」など、SUV開発の歴史の中で蓄積したオフロード技術を採用し、オールラウンドな走行性能を備えています。また、新型Eクラス唯一の四輪駆動クリーンディーゼルモデルです。

 連続可変ダンピングシステムADS+とエアサスペンションを組み合わせた「AIRMATIC」を標準装備、乗員や荷物の重さに関係なく地上高を一定に保つセルフレベリング機能も設定されますが、必要に応じて変化もさせます。

 ステーションワゴンをベースとしているため、後部には615リッターから最大1830リッターという広大な荷室を用意。背もたれ部は40:20:40の分割可倒式となります。

 エクステリアは伝統と先進性を融合したメルセデス・ベンツの最新デザインを取り入れ、さらにメルセデスのSUVモデルに共通する2本のフィンをあしらったラジエーターグリルをはじめ、前後バンパー下部のシルバークロームアンダーライドガードやブラックのホイールアーチカバーを取り入れることでSUVらしさを強調しています。

 新型E220d 4MATICオールテレインの消費税込みの車両価格は1098万円です。