日本でも人気のあるコンパクトSUV、ルノー「キャプチャー」がマイナーチェンジ、新型が欧州で発表されました。内外装ともに大きく変更されています。

外観デザインが大幅にリニューアル

 仏ルノーは2024年4月4日、コンパクトSUV「Captur(キャプチャー)」をマイナーチェンジし世界初公開しました。

キャプチャーは初代モデルが2013年に登場したBセグメント・コンパクトSUVです。日本でも2014年に発売されました。
 
 2019年には2代目に進化。ルノー・日産・三菱アライアンスが共同で開発されたFFベースのプラットフォーム「CMF-B」を採用しています。日本でも2021年2月に登場しています。

 欧州では、ルノーからOEM供給を受ける形で三菱「ASX」としても販売されています。

 キャプチャーは初代の登場以来、キャプチャーは10年間で世界90か国/200万台以上が販売された人気モデルとなっています。
 
 今回欧州で発表された新型キャプチャーは、このマイナーチェンジ版です。

 ルノーのデザイン責任者であるジル・ヴィダル氏による新たなデザイン言語を採用。よりスタイリッシュでダイナミックなエクステリアになっているのが特徴です。

 新型キャプチャーで大きく変更されたのはエクステリアデザインです。

 フロントエンドには、新たなルノーロゴ「ヌーベルR」を採用。より高く水平なボンネットにより、エレガントな雰囲気を醸し出しています。

 フロントグリルはより立体的になり、複雑なコントラストでラジエーターグリル全体が輝きます。ヘッドライトはフルLEDテクノロジーを採用。新型クリオと同様、LEDデイタイムランニングライトは縦型のハーフダイヤモンド形状を採用しています。

 ボディカラーは6色を用意。さらにオプションでツートンカラーも選択が可能となっています。

 インテリアはより高級感が向上。最大10.25インチのダッシュボードスクリーンにより、モダンな雰囲気になっています。
 
 グーグルが組み込まれた「OpenR Link」マルチメディアシステムは、Bセグメント車としては世界初となる「Android Automotive12」を搭載。幅広いサービスを最大限に活用できます。

 後席は16cm前後スライドが可能。最大で536リッターの荷室容量となります。後席を畳むと最大1334リッターにまで広がります。

 ルノーの「2025年までに動物由来の素材を廃止する」という目標の達成のため、新型キャプチャーもレザー仕様をグレイン加工されたカバー素材に置き換えています。さらにすべてのインテリア素材に二酸化炭素排出量の低さから選ばれたリサイクル生地が使用されています。

 とくに「アルパイントリム」と呼ばれるトリムレベルでは、グレイン カバー素材や麻などの生物由来の素材を使用し、室内装飾品にリサイクル生地およびリサイクル可能な生地が 26% 以上含まれているといいます。

ガソリンエンジンとフルハイブリッドの2種類のパワートレイン

 新型キャプチャーのパワートレインはガソリン車1種類、ハイブリッド1種類を用意。

 ガソリンモデルは90馬力・160Nmを発生する1リッター直列3気筒ターボエンジン「1.0 TCE90」で、トランスミッションは6速MTを組み合わせます。

欧州で発表されたルノーのコンパクトSUV、改良新型「キャプチャー」

 ハイブリッドモデルはシリーズパラレルのフルハイブリッド「E-Tech フルハイブリッド145」となります。これは94馬力を発生する1.6リッター直列4気筒エンジンに36kW(49馬力)を発生するモーターと18kW(25馬力)を発生するHSG(高電圧スタータージェネレーター)を組み合わせるパワートレインで、1.2kWhバッテリーを搭載。

 F1由来のクラッチレスの「スマート マルチモード ドッグクラッチギアボックス」を搭載。これはガソリンエンジン用に4つのギア、主電気モーター用に2つのギアがあり、エネルギー効率は内燃エンジンと電気モーターの14通りの動作の組み合わせによって最適化されます。

 新型キャプチャーのボディサイズは全長4239mm×全幅1797mm×全高1575mm、ホイールベースは2639mmです。

 欧州市場では2024年第3四半期に発売される予定です。なお日本での展開時期などは未定です。