スウェーデンのエリクソンは、韓国物流大手のCJ Logisticsがインチョンで運営する物流拠点「Ichiri Center」にローカル5Gを導入した。この通信網は、貨物の荷受けや仕分け、分類、積み下ろし工程の調整など、幅広い作業に活用されているという。

CJ Logisticsではこれまで、敷地面積約4万平方メートルの同拠点に300個のWi-Fiアクセスポイントを設置してネットワークを構築してきたものの、「Wi-Fiデッドゾーン」や突然の接続停止といった問題がしばしば発生していたという。新たなローカル5G網はこれらの問題に対処するために導入され、導入後に同センターの生産性は20%向上したという。特に、棚から商品を取り出して出荷準備をするピッキング作業の効率化が進んだという。

CJ Logisticsは韓国国内に400カ所、国外に40カ所の物流拠点を持っており、今後はこれらの拠点にもローカル5Gを導入していく見込み。

エリクソンの専用ネットワーク部門責任者を務めるThomas Noren氏は「CJ Logisticsの取り組みは、ローカル5G網がビジネスにもたらすメリットを示す画期的な例」とし、「わずか22のRadio Dot(超小型基地局)を設置するだけで、ローカル5G網は接続性を保証し、正確なマテリアルフロー、合理化されたサプライチェーン、安全対策の強化、コスト削減、持続可能なエンドツーエンドのソリューションをサポートする」とコメントしている。

[関連情報]
・Ericsson installs private 5G for CJ Logistics in South Korea; eyes 400 more CJ sites(https://www.rcrwireless.com/20231215/private-5g/ericsson-deploys-private-5g-for-cj-logistics-in-south-korea-eyes-400-more-cj-sites)
・CJ Logistics Teams Up with Ericsson to Establish 5G Private Network(https://www.thefastmode.com/technology-solutions/34173-cj-logistics-teams-up-with-ericsson-to-establish-5g-private-network)
・CJ Logistics sees 20 percent increase in productivity following installment of industry-first private 5G network(https://www.ericsson.com/en/news/2023/12/cj-logistics-5g-enterprise)