2024/8/22 18:00

ヤマト「倉庫の室温40度超え」なんとかして→「気温計を取り外した」疑い浮上

ヤマト

ヤマト運輸の劣悪な労働環境を従業員が告発し、注目が集まっている。

室温40度を超える倉庫内で従業員を働かせ、熱中症の疑いで倒れる人が相次いでいるにもかかわらず十分な対策を施さず、従業員から環境改善を訴える団体交渉の申し入れを受けた翌日に倉庫の気温計を取り外した疑いが浮上。

同社は倉庫内の室温の記録・記録なども行っていなかったとのことだ。

兵庫県尼崎市内の同社の倉庫に勤務する男性従業員が今月19日に開いた会見によると、

「倉庫内ではエンジンをかけたままの配達車が待機していることも多いため日常的に室温は35度を超えており、40度を超えることも多いものの、業務用扇風機とスポットクーラーが複数台あるのみで、空調服などは配布されていない」

「倉庫内の温度と熱中症指数は記録・管理されておらず、19日付「東京新聞」記事によれば、ドライバーが熱中症の疑いで倒れた際には適切な応急処置が行われず、同社は「本人の不摂生」が原因だと説明していた」

という。

会見を行った男性も8月に熱中症の疑いがあると診断され、頭痛が続いているために「薬で散らしながら」勤務を続けている。

男性は会見当日にストライキを行い、

・全社における熱中症労災の実態の把握
・全労働者に対する猛暑対策の実施
・全職場における気温の把握

を会社側に要求している。

同じく大手宅配事業者の佐川急便は、倉庫従業員と配送ドライバーに空調服を支給しているという。

ヤマトといえば今年1月、それまで委託してきた「クロネコメイト」と呼ばれる個人事業主およそ2万5000人やパート社員約4000人との契約を打ち切ったことが記憶に新しい。

倉庫の労働環境の件も含めて、なぜ同社は“労働者に優しくない”行為が目立つのか。

「大きな理由としては、ヤマトの強い危機感があげられます」

そう語るのは物流関係者だ。

「昨年度の取扱数は減少しており、同社はEC事業者による自社配送網の構築を脅威と捉えているなど、長期的には需要が右肩下がりになっていくと認識しているのかもしれません」

「物流の現場というのは重労働かつ危険なので、何かとワーカーたちが不満を抱きやすい。彼らが大きな声で改善を求めるムーブメントにつながるのを避けるため、現場からのクレームや改善要求を押さえつけようという意識が働きがちな面はあるかもしれません」

以上、その他詳細はBusiness Journalからお届けしました。

ヤマト運輸、倉庫の室温40度超え社員が改善要求→気温計を撤去…熱中症が続出 | ビジネスジャーナルヤマト運輸、倉庫の室温40度超え社員が改善要求→気温計を撤去…熱中症が続出 | ビジネスジャーナル

編集者:いまトピ編集部