『ドラマ』視聴率9.7％好発進、ヒット作となる可能性...『特捜』超えか
大森南朋、嵐・相葉雅紀、松下奈緒がトリプル主演を務めるテレビ朝日系連続ドラマ『大追跡～警視庁SSBC強行犯係～』（水曜午後9時／以下、『大追跡』）の第3話が7月23日午後9時より放送される。ネット上では「面白い」と好意的な声が上がる一方、トリプル主演であることに違和感を覚えた視聴者も少なくないようだ。
同ドラマは、脚本を福山雅治主演のNHK大河ドラマ『龍馬伝』や沢村一樹主演『DOCTORS～最強の名医～』シリーズ（テレビ朝日系）などで知られるヒットメーカー・福田靖氏が手掛ける刑事モノ。水曜9時台のテレ朝の伝統刑事ドラマ枠において、新作が誕生するのは東山紀之主演『刑事7人』以来、実に10年ぶり。
主演の大森と相葉は警視庁刑事部SSBC（捜査支援分析センター）強行犯係の刑事役、松下はSSBC強行犯係と密にかかわる警視庁捜査一課の主任を演じる。テレビ誌の編集者が話す。
「脚本を大御所の福田氏が手掛けていることもさることながら、伊藤淳史、遠藤憲一、佐藤浩市といった主役級俳優ががっちりと脇を固めており、制作する東映の気合が感じられます。公式サイトにも放送開始前から『10年ぶりに新シリーズが始動』とシリーズ化を前提とする記載が見られますしね。トリプル主演はテレ朝の刑事ドラマではかなり珍しいので、それが効果的に働くのか注目されます」
16日放送の第2話では、都内6カ所にある200台の防犯カメラからのリアルタイム映像を眺めていた伊垣修二（大森）が、「無差別テロを行った犯人」として指名手配されていた荒川泰三（吉岡睦雄）の姿を発見する。
マンションから現れた荒川に、名波凛太郎（相葉）が伊垣の制止を振りきって声をかけると、荒川はリュックに「爆弾が入っている」と威嚇。プレハブ小屋に人質をとって立てこもってしまう。
その後、荒川のマンションから星野ゆかり（伊藤歩）が出てきたことが判明。ゆかりの留守中に部屋を捜索すると、「革命」「思想」関連本や、爆弾を製造していたと思われる痕跡を発見する――。
ネット上では「相葉くんと遠藤憲一さんのやり取りが面白い！」「コメディ要素も多くて見やすい」などと賛辞が相次ぐ中、同枠の『特捜9』や『刑事7人』は旧ジャニーズ俳優が単独主演を務めていたことから、トリプル主演に引っ掛かっている人も多い様子。「『大追跡』ってトリプル主演にする意味あるのかな？ コケた時のために保険かけてる？」「相葉くんの単独主演じゃないことに違和感」といった声が見られる。
これについて、芸能ジャーナリスト・竹下光氏は次のように語る。
「相葉さんの単独主演となると、ファンからの注目度は俄然高まる一方、それ以外の視聴者からはドラマを観る以前に“ファン向けの作品”と捉えられてしまうリスクもはらんでいます。テレ朝に関しては『特捜9』しかり、『相棒』しかり、『科捜研の女』しかり、いわゆる重厚な“大人向け”の作品が成功した印象もありますし、そうした作品を好む視聴者層からウケがいい実力派俳優の大森南朋さんや松下奈緒さんとのトリプル主演という形をとったのではないしょうか」
相葉がGP帯の連続ドラマで単独主演を務めたのは、17年4月期のフジテレビ系「月9」ドラマ『貴族探偵』が最後。以降は『僕とシッポと神楽坂』『和田家の男たち』『今日からヒットマン』と複数の連ドラで主演を務めたが、すべてテレビ朝日系「金曜ナイトドラマ」の深夜枠だった。
繊細な演技が一定の評価を受けている相葉だが、近年は司会業が目立っていることもあり、ほかの嵐メンバーほどは「演技派」のイメージが浸透していない印象もある。
「相葉さんは好感度の高さを活かしてバラエティー番組のMCをはじめマルチな活躍を見せており、同局でも長年にわたって冠バラエティー番組『相葉マナブ』のMCも務めています。特に近年は『NHK東京2020オリンピック・パラリンピック放送』のスペシャルナビゲーターや『FNS歌謡祭』（フジテレビ系）の総合司会などMCとしての存在感を放っており、俳優としての人気や評価が低いというよりは活躍が多岐にわたる分、俳優業だけにスポットが当たりにくいというのはあるかもしれません」（前出・竹下氏）
なお、『大追跡』は第1話の平均視聴率が世帯9.7％（ビデオリサーチ調べ、関東地区／以下同）、個人5.3％で発進し、前クールに同枠で放送された『特捜9 final season』の初回（世帯9.1％、個人5.0％）を上回る好発進。そして、第2話は世帯8.6％、個人4.7％と初回からダウンしたものの、今後の推移次第ではヒット作となる可能性もある。
8シーズンが制作された井ノ原快彦主演『特捜9』は前シーズンで終了したが、『大追跡』は何年続くだろうか、とサイゾーオンラインが報じた。
編集者：いまトピ編集部
