例年以上に過酷か『セ・リーグ』発表

2026年のセ・リーグ公式戦日程が発表された。全143試合、交流戦18試合という基本構成は今季と変わらず、翌2027年も同様の枠組みが続く見通しだ。開幕は3月27日(金)。各球団の開幕カードが発表される中で、目を引いたのは広島カープのスケジュールだった。地理的に移動距離が長く、屋外球場を本拠地とする広島にとって、日程の組まれ方ひとつでシーズンの行方が大きく変わるためだ。
当初は阪神が甲子園球場で開幕試合を主催予定だったが、選抜高校野球開催のため辞退し、4位の広島が代替主催として、マツダスタジアムで阪神を迎えることになった。しかし、この「開幕の朗報」を打ち消すかのような「悪夢」が現れた。例年以上に過酷とされる真夏の移動スケジュールと、投手マッチアップの偏りだ。
最大の焦点は8月。広島は3週連続で東京との往復を強いられる、過密移動となる。4~6日=巨人(マツダ)⇒7~9日=DeNA(横浜)、11~13日=ヤクルト(神宮)⇒14~16日=阪神(マツダ)、そして18~20日=中日(マツダ)⇒21~23日=巨人(東京ドーム)というハードな日程なのだ。
さらに8月の26試合のうち、屋内開催は東京ドームのわずか3試合のみ。真夏の屋外連戦は「死のロードならぬ死の8月」。猛暑と過密移動が重なり、まさに体力を削る戦いを強いられる構図となっている。
マツダスタジアムは「瀬戸の夕なぎ」と呼ばれる、無風の蒸し暑さが特徴だ。ナイターでも熱気がこもりやすく、選手にも観客にも厳しい環境となる。球団は強力クーラーを設置するなどの対策を進めているが、近年の猛暑はすでに、試合運営そのものに影響するレベルにまで達している。昨季は7月に3勝14敗3分と大失速して、早々と優勝争いから脱落。記録的な猛暑は、客足を遠のかせた。
日程の偏りは移動だけにとどまらない。阪神戦は9カードのうち、実に8カードが週末(金~日曜日)に組まれている。これにより「また村上と大竹をぶつけられるのか」「床田VS村上はもう見飽きた」という嘆きが…。
週末ごとに同じ投手対戦が続けば戦略の幅が狭まり、シーズンの流れ自体が単調になりかねない。事実、今季の広島は阪神・村上頌樹に6試合で1勝4敗、大竹耕太郎には7試合で1勝6敗と苦戦している。
もっとも、8月のホーム開催が多いのは、子供の夏休みに合わせた興行上のメリットでもある。とはいっても近年の猛暑は観客動員に影を落としかねず、球場の暑さ対策以外に、日程そのものを見直すべきだ、との指摘が出ているのだ。
移動と酷暑さという外的な厳しさに加え、ローテーションの組み方にも工夫が求められる。2026年の広島は、これまで以上に過酷な真夏のシーズンを迎えることになりそうだとアサ芸プラスは報じている。
編集者:いまトピ編集部
