江戸時代に自らを犠牲にして麦種を守り、多くの人の命を救った愛媛県松前町の偉人・義農作兵衛(1688〜1732年)を顕彰する義農祭が23日、同町筒井の義農公園であった。式典があり、町民ら約100人が利他の精神の継承を誓った。
 1732年の享保の大飢饉(ききん)で餓死者が続出する中、作兵衛は「一粒の種子が来年には百粒にも千粒にもなる」と麦を一粒も食べることなく亡くなった。作兵衛が残した麦種を村人が分け合ってまき、翌年は豊作になったという。