[ベルリン 6日 ロイター] - ドイツ連邦政府と州の財政を監視する財政安定化評議会は、政府の一般的な財政赤字が2024年に国内総生産(GDP)の1.75%程度となり、25年には1%程度まで低下するとの予測を示した。

循環的な影響と特定の一過性の影響を考慮に入れた政府の構造的赤字は、24年にGDPの1.25%程度、25年には0.75%程度まで下がり、その後2年間は再びやや上昇する見込みだ。

予測の最終年となる28年の赤字はGDPの1%程度になると見込んだ。

ただ、欧州連合(EU)の財政ルールでは構造的赤字の上限をGDPの0.5%と定めており、ドイツが予測期間中に達成できない可能性も今回の見通しで指摘された。

評議会の諮問委員会は、推定される赤字比率の妥当性は高いと考えるものの、実際に達成するにはかなりの制約的な財政政策が必要になるとみている。

ドイツのリントナー財務相は会議後の記者会見で「適度に制約的な財政政策はインフレのブレーキとして作用するだけではない。持続可能な投資余地を生み出すことも可能にする」とコメントした。