衝撃のデビュー戦に拍手喝采が止まない。

 現地4月1日(日本時間2日)、横浜DeNAからポスティング・システムを利用してシカゴ・カブスに移籍した今永昇太が本拠地開幕戦のコロラド・ロッキーズ戦にメジャー初登板。6回(92球)を投げ、2安打無失点9奪三振の快投を見せてメジャー初白星を飾った。

 気温6度と凍える寒さのなか、日本人左腕は気合の半袖でマウンドに上がると、初回からエンジン全開。2番ブレンダン・ロジャースからスプリットで初三振を奪うなど無失点に抑え、上々の立ち上がりを見せる。だがこれは、快進撃のまだ序の口だった。

 2回を2者連続三振に斬って取ると、4回には昨季20本塁打を放ったノーラン・ジョーンズを3球三振であっさり料理。速球、スイーパー、スプリットなど緩急を使い分けた投球術で8つの三振の山を築き、5回を終わってなんとノーヒットに抑える圧巻のピッチングを披露した。

 両チーム無得点で迎えた6回表、今永は先頭のチャーリー・ブラックマンに初安打を許すと、次打者にも連打を浴びて2死一、二塁とこの試合最大のピンチを迎える。3番ジョーンズの初球にピッチクロック違反で1ボールが宣告されるも、2球ファウルを打たせて追い込むと、最後は真ん中低めに92.6マイル(約149キロ)の速球を決めて空振り三振。背番号18が魂の雄叫びをあげると、球場からはスタンディングオベーション。ベンチでクレイグ・カウンセル監督から労いの言葉をかけられた今永は、この回でお役御免となった。

 今永の熱投が通じたのか、その裏に1安打に抑えられていたカブス打線がついに目覚めて3点を奪取。7回にも2点を加えて、カブスが5対0で完封勝ちを収めた。
  メジャーデビュー戦で素晴らしいピッチングを見せた今永には、現地記者から拍手喝采が飛んだ。”ピッチングニンジャ”の愛称で周知されている米投球分析家のロブ・フリードマン氏は多投したスイーパーを紹介しながら「ショウタ・イマナガの投球は素晴らしい!」と称賛を綴る。さらに、ロッキーズの打者を次々と葬った伝家の宝刀には「エグいスプリッターだ!」と絶賛の言葉を送った。

 MLBに精通している米紙『USA TODAY』の名物記者、ボブ・ナイチンゲール氏は「シカゴ・カブスの先発投手ショウタ・イマナガにとって、なんというMLBデビュー戦なんだ」と感嘆するほど、鮮烈なパフォーマンスに目を奪われた。

 他にも米ポッドキャスト番組『WBC Central』の司会を務め、昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を現地取材したショーン・スプレッドリング記者も自身のX(旧ツイッター)を更新。今永の投球内容を記したうえで、「ショウタ・イマナガのMLBデビュー戦、5回2/3をノーヒット」と報告。WBC決勝の先発マウンドを託された日本人左腕のスキルに、あらためて唸った。

 入団会見の第一声で「Hey! Chicago!」と呼びかけ、カブスファンおなじみの名曲『Go Cubs Go』の歌詞に合わせて英語で自己紹介するなど、地元メディアやファンの心をガッチリ掴んだ今永。MLBデビュー戦での見事なピッチングで、さらに彼らを虜にしたようだ。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】「エグいスプリッターだ」今永昇太が2安打無失点9Kの圧巻ピッチング!
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