ウエルシアホールディングス(東京都)が4月8日に発表した2024年2月期決算(連結2023年3月1日〜2024年2月29日)は、売上高が前期比6.4%増の1兆2,173億円、営業利益が5.3%減の432億円、経常利益は8.4%減の477億円、当期純利益が2.1%減の264億円となり、増収減益の決算となった。

 連結会計年度は、顧客ニーズに対応する商品販売、サービスの提供に努め、物販部門では、総合感冒薬などの医薬品や外出需要の増加を背景にした化粧品の売上が増加。また、PB商品の開発と拡販にも注力した。調剤部門においては、新型コロナウイルス感染症対策商品の反動はあったが、調剤併設店舗数の増加や受診控えの解消で、処方箋受付枚数が増加した。

 店舗の出退店については、グループ全体で102店舗を新規に出店し、40店舗を閉店。「地域No.1の健康ステーション」を目指し、地域社会へ安心・安全を提供するインフラ機能を担うべく、移動販売車「うえたん号」を運行。年度末までに17台を稼働させた。

 年度決算では、売上高は前期より730億円増えたが、売上原価が522億円増加(6.6%増)したことで、売上総利益は208億円の増加(6.0%増)に止まった。売上原価率は0.1ポイント上昇して69.6%、売上総利益率は0.1ポイント減少の30.4%。販管費については232億円増加(7.7%増)し、売上高比で0.35ポイント上昇して26.85%となったことで、営業利益を圧迫した。また、営業外収益の補助金収入が約20億円減ったことも経常減益に影響した。

 2025年2月期の連結業績予想については、売上高が5.7%増の1兆2,870億円、営業利益が8.7%増の470億円、経常利益が6.8%増の510億円とした。

著者:ダイヤモンド・リテイルメディア デジタル推進室