吉祥寺からスタートした「ライトアップコーヒー」。コーヒーを農作物としてとらえ、産地の特徴を活かしたフレーバーを引き出す焙煎がコーヒー好きの心を掴んでいる。下北沢のロースタリーは3号店。焙煎した豆はここから全店舗に出荷されている。小ロット焙煎量ながらもインディペンデントに活動をする店舗、マイクロロースタリーが近年増えている。目指す味があるから自分でやる。コーヒーの味ならどこにも負けない唯一無二の専門店なのだ。

日本のロースターだからアジアの農園を応援したい。

古民家を改造した内装。気持ちのよいブルーが差し色となったライトアップコーヒー。焙煎やカッピングが日々行われるロースタリー

ライトアップコーヒーの3号店となる下北沢ロースタリーは、テイクアウトや豆販売に特化し、ロースタリーと同時にラボラトリーとしても機能する。閑静な住宅街の中にあり、焙煎や研究に集中できる恰好の場所である。

場所は世田谷代田から徒歩数分の閑静な住宅街。カフェではないがもちろんコーヒーテイクアウトは可能

ライトアップコーヒーの豆選びには軸がある。ビギナーにもわかりやすく、つの特徴を持つ豆を主軸に据えている。はなやかな豆、柑橘系な豆、バランスのよい豆、そしてもうひとつはライトアップコーヒーが一緒に取り組みをしている台湾農園のコーヒー豆である。

エスプレッソもやっている

昨今、アジア、東南アジアのコーヒー農園は世界的に徐々に注目されつつあるが、まだ発展途上。だからこそライトアップコーヒーはアジアの農園を積極的に支援していく。昨年は、インドネシア・バリ島にコーヒー豆の自社精製所を建設したばかり。

「中南米にはアメリカのロースター、アフリカは欧州のロースターが行くことで、各々のコーヒー文化が育まれました。だからアジア人として僕らがアジア方面の農園に注目しないでどうするんだと常々思っています」

ライトアップコーヒーがアジアのコーヒー豆を流通させる拠点となる日も近いかもしれない。

ラボを兼ねているライトアップコーヒー下北沢ではバリスタだけでなく焙煎士もカッピング。1週間に100〜150カップほど並べて味わいをとる 開業当時はフジローヤルの1kg釜だったが今は5kg釜に。 「コーヒーに関わる人間として、焙煎に興味を持つのは自然の流れでした」 オリジナルのマグカップもお洒落

人気のコーヒー豆を紹介!

[豆の種類]
シングルオリジン 4〜5種類
ブレンド なし
はなやか、柑橘系、バランス、台湾農園のもの。4つのテーマを軸に

[抽出方法]
ペーパー/エスプレッソ/エアロプレス

[焙煎機]
フジローヤル/半熱風式/5kg釜

【シングルオリジン】ペニャロハ

コーヒーの生産が盛んなウエウエテナンゴで栽培。アーモンドやキャラメルを思わせる、柔らかくて落ち着いた甘さがあり。余韻もミルクチョコ感が続く。冷めてもバランスよし。

産地:グアテマラ
焙煎:浅煎り
精製方法:ウォッシュト
香り:ナッツ
酸味:前半オレンジ
コク:あり
後味:長く続く

【DATA】
LIGHT UP COFFEE 下北沢(ライト アップ コーヒー シモキタザワ)
住所:東京都世田谷区代田2丁目29-12
連絡先:TEL03-6450-9044
営業時間:11:00〜19:00
定休日:毎週月曜、第2第3火曜日
駐車場:なし
公式HP:http://lightupcoffee.com/
SNS:Instagram@lightupcoffee
席数:5〜6席
ホールセール:あり
豆販売:あり
豆通販:あり
テイクアウト:あり
デカフェ:なし
ドリップバッグ:あり
セミナー:不定期にあり
器具販売:あり

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/別冊Lightning Vol.215「東京コーヒーロースターズ」)

著者:Lightning 編集部