森香澄(写真:Pasya/アフロ)

 5月6日にスタートする連続ドラマ「オトナの授業」(TOKYO MX)で主演を務める、フリーアナウンサーでタレントの森香澄(28)。問題を抱える生徒たちが集まる定時制高校を舞台とした本作。森は元全日制の教師という役どころで、彼女にとってドラマ初主演となる。

 昨年3月にアナウンサーとして在籍していたテレビ東京を退社しフリーに転身した森。その後、タレント活動をスタートさせ約1年が経過したが、現在はバラエティー番組に引っ張りだこ。2月には水着やランジェリー姿に挑戦した初写真集「すのかすみ。」(幻冬舎)を発売し、DMMブックスで写真集売り上げランキング1位(3月)となった。一方、女優業にも進出。昨年10月期に放送されたドラマ「たとえあなたを忘れても」(テレビ朝日系)で初のレギュラー出演を果たすなど、最近フリーに転向した女子アナとしては順風満帆にキャリアを積んでいる。

森香澄(写真:つのだよしお/アフロ)

「森といえば、男ウケしそうな“あざとい”言動が多く、今やあざとい女子の代表格になっていますが、振り切った発言が多いところも人気の一因でしょう。例えば、昨年11月放送のバラエティー番組では、モテすぎるがゆえに男友達ができないという悩みを千鳥の大悟に相談するシーンで、森は自身について『あ〜、外見で勝負してるかもしれないですね』とつい本音を口にしてしまっていました。また、別の番組では『相手が自分のタイプなら年収最低いくらまで付き合える?』という質問に、『103万円』と答えていたのも印象的。自身の扶養家族に入ることが前提だそうで、イケメンで家の中では常にゴキゲンな状態でいてくれて、自身の機嫌も永遠に取ってくれる人だったら許せると話していました。これにはSNS上で『男女逆なら大炎上するやつ』との声もありましたが、好感度を無視したかのようなインパクトのある発言が多いので、視聴者の興味を引くのだと思います」(テレビ情報誌の編集者)

森香澄(写真:つのだよしお/アフロ)

■TBSの女性アナにかみついたことも

 見た目はふんわりとした雰囲気ながら、言動はぶっちゃけているというギャップが人気となっている森。さらに、時々披露する軽い自虐トークも話題になることが多い。

「上田と女が吠える夜」(日本テレビ系、2023年9月6日放送)では、MCの上田晋也から「森さんは友だち多そうだよね」と振られると、「よく言われるんですけど、本当に少なくて」と、友だちが少ないことを告白。結婚式に参加すると、みんなはウエディングドレス姿に泣いてくれる友だちがいて、ビデオメッセージのサプライズとかもあったりするが、自身にはそんなことをやってくれる人が世の中にいるだろうかと思い、行くたびに震えて帰ってくると話していた。そうした自虐的な一面が親しみを与え、ぶっちゃけ発言が目立っても、視聴者はそこまで嫌悪感を抱かないのかもしれない。

 ときには、出演した局の女性アナウンサーに対抗心をむき出しにすることもある。

「2月に『ラヴィット!』に初出演した際、“ほろ苦いもの”について『2019年、TBSの入社試験に落ちたこと』と告白。その年は女性を3人もアナウンサー採用していたのに落ちたのが屈辱的だったと言い、さらに番組MCの田村真子アナに『アナウンサーとしては一つ先輩になるけど、年齢は同じでライバル視させていただいてます』と対抗意識を燃やす発言をしました。田村アナはさらっと『テレ東でもフリーでも活躍されて、成功されているんですから』と森を持ち上げたのですが、森は『この謙虚さで、好きなアナウンサーランキング4位なわけですよ。私、ランク外ですから。悔しい』と応戦。その後、両者は早口言葉など3番勝負をするのですが、田村アナが勝利するという結果でした。局アナにかみつくという、ある意味、損な役割もしっかりこなしているところは抜け目がないなと思いました」(同)

森香澄(写真:Pasya/アフロ)

■局アナは踏み台だった?

 一方で、「あざとさを通り越して腹黒さを感じるところが懸念材料です」と言うのは民放バラエティー制作スタッフだ。

「2月放送のラジオ番組では、学生の頃少しだけ学生リポーターみたいなのをやっていて、タレントになる道と局のアナウンサーになる道があったと告白。一方、お天気お姉さんなど、さまざまなオーディションを受けるも全然無理で、『安定志向でいったん局アナになりました』と自ら打ち明けています。アナウンサーは有名芸能人になるための踏み台だったと感じる人も少なくないでしょう。そうなると“あざとい”というより“腹黒い”イメージが強くなります。こうした類の言動が目立ち始めると、一気にたたかれて仕事に影響する可能性もあるでしょう」

 芸能評論家の三杉武氏は森についてこう述べる。

「森さんはテレ東在籍時、同局公式SNSで歌やダンスの動画を投稿したり、TikTokでメーク動画を公開したりして注目されるなど、若い世代からも人気を集めていました。フリー転身後はバラエティー番組を中心にドラマや雑誌グラビア、地方競馬の投票サービスのイメージキャラクターも務めるなどマルチな活動を展開しています。女優業やタレント業での活躍が目立つ一方、アナウンサーとしての仕事はそこまで多くない印象です。今後も女優やタレント業を中心に活動することが予想されますが、局アナ時代のぶりっ子キャラからシフトチェンジして、今や“美のカリスマ”として女性からも高い支持を集めている田中みな実さんのように、いかに同性を味方につけられるかが今後のポイントになってくるでしょう」

 フリー転身後、需要が増え続ける森。思わぬ言動で足をすくわれないように気をつけてほしいところだ。

(丸山ひろし)