近年、YouTubeやNetflixを始めとするインターネットで視聴できる動画コンテンツが増えていることなどから、テレビの代わりにパソコンを使って動画を見る人が増加しています。しかし、パソコンで動画を流しっぱなしにすることで電気代が増えると懸念する人もいるのではないでしょうか。   本記事では、パソコンで動画を見た場合の電気代がどのくらいなのか、また節約方法についても解説します。

テレビの代わりにPCで動画を見ると電気代はどれくらいかかるのか?

テレビは画面やスピーカー、チューナーが一体化されていて、動画視聴に特化した機器である一方、デスクトップパソコンなどでは動画を見るためにはパソコン本体やディスプレイ、スピーカーなどを単体で使用します。このため、PCの電気使用量は、テレビを使用する場合よりも高くなるイメージがあるのではないでしょうか。実際の電気代を比較してみましょう。
 
例えばテレビの場合、1日8時間つけっぱなしにしていたとすると、比較的小型である32型の液晶テレビであれば52ワット程度の消費電力なので、1時間あたり1.4円、年間およそ4088円の電気代がかかります。50型程度の大型のものであれば126ワットほどの電力を消費するため1時間あたり3.4円、年間およそ9928円の電気代がかかります。
 
一方で、パソコンの場合、ディスプレイやスピーカーのサイズ・パソコンの性能などによって消費電力が大きく異なりますが、一般的にはノートパソコンであれば25ワット程度の電力消費です。テレビと同様に1日8時間使用したと仮定すると、年間でおよそ1971円とテレビより安価になります。より電力を消費するデスクトップパソコンでも100ワットほどのため、年間の電気代は7884円ほどです。
 
数値だけ見ると、テレビと同じ時間パソコンをつけっぱなしにしてもパソコンのほうが電気代は安くなる傾向にあるようです。しかし、これらの数値はあくまでも目安であり、実際には使用している機器によって異なります。ゲーミングパソコンなど高性能なものは280ワットほど電力を消費することから、年間の電気代目安は22075円ほどです。インターネットで視聴をする場合は、画質によってもパソコンの消費電力が変化するため、視聴する映像の種類などによっても電気代が変わることに注意する必要があります。
 

PCで動画を流す場合の節約方法とは?


 
それでは、パソコンで動画を流しっぱなしにするという場合に電気代を節約する方法はあるのでしょうか。ここでは2つ紹介します。
 
まず1つ目は、画面の明るさを下げる・スピーカーの音量を下げる・省エネモードを設定するなど、パソコン機器の設定を変更することです。多くのパソコンでは画面の明るさや省エネモードを設定することができます。機器そのものの消費電力を抑えることで節約効果を見込める方法です。特に省エネモードでは電力消費の効率を自動的に上げるため、ぜひ設定しておきましょう。
 
2つ目は、視聴するコンテンツや画質を変更する方法です。例えば、YouTubeで動画を視聴する場合、設定から画質を変更することができます。高画質な動画を流せば、その分インターネットの通信や描画処理などが重くなり、パソコンの消費電力も大きくなります。特に映画などを視聴する場合、高画質な設定になっていることも多いため、視聴前に確認すべき点です。
 

ライフスタイルに応じてテレビとパソコンを使い分けよう

パソコンで動画を流しっぱなしにしても、そこまで電気代が高くなるわけではないことが分かりました。最近はインターネットからさまざまなコンテンツが視聴できるため、安価にたくさんの動画を楽しめる一方、テレビはチャンネルを選ぶだけで、すぐに視聴ができて気楽と考える人もいるでしょう。また、パソコンは機器や設定によって電気代に大きく異なります。自身のライフスタイルに応じて、どちらを見るのか選択するようにしましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー