NYの視点:FRB高官は利下げに慎重、ECBや英中銀は先に利下げ開始も
FRBの金融政策決定において、議長、副議長を同様に影響力のあるNY連銀のウィリアムズ総裁は、インフレは依然、2%目標達成には長い道のりとしたうえで、短期的に政策修正の必要はないと、利下げに慎重な姿勢を繰り返した。本年の連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持つボストン連銀のコリンズ総裁は最近のデータが速やかな利下が必要になるとの懸念を緩和したとし、政策金利が想定されていたほど、引き締まっていない可能性を指摘。ただ、年後半には利下げ適切となると予想している。リッチモンド連銀のバーキン総裁も、インフレが鈍化するかどうか、見るために時間をかけることが賢明だと主張。
FRB高官が利下げに慎重姿勢を示す一方、欧州中央銀行(ECB)はディスインフレが順調に進んでおり、FRBよりも早く、6月の利下げ開始も示唆。ラガルド総裁は少数派だが、本日の定例理事会でインフレが目標に向けて前進していることを確信したと利下げに傾斜していたことを明らかにしている。
ドルやポンドに対して、ユーロは軟調に推移する可能性がある。
■各国中銀の年内の市場利下げ予想
FRB:1回
英中銀:2回
ECB:3回