11日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。本日発表の米生産者物価指数(PPI)が注目され、年内利下げ観測が広がればドル売り先行。ただ、日銀の金融緩和維持を受け。日米金利差からドルは下げづらい値動きとなりそうだ。



前日発表された米消費者物価指数(CPI)は前年比で前回を小幅に下回ったが、前月比で伸びが鈍化せずインフレ高止まりが意識された。ただ、米金利の低下でドル売りが先行し、ユーロ・ドルは一時1.01ドル台を回復、ドル・円は135円半ばから134円付近に急落した。ただ、本日アジア市場でドル売りは一服。米金利の下げ渋りを受け、ドル・円は133円後半から134円台に戻し、主要通貨は対ドルでやや値を下げた。



この後の海外市場は米債務上限問題で、ドル売り・円買いが強まる場面も想定される。また、今晩発表の生産者物価指数(PPI)は前年比で低下が見込まれる一方、前月比でプラスに転じる見通しで、連邦準備制度理事会(FRB)のインフレ抑止が期待される。半面、前日のCPIも含め利下げ期待は残され、金利安・ドル安の地合いが続くだろう。ただ、日銀金融政策決定会合による当面の緩和方針が改めて意識され、円売りがドルを支える。



【今日の欧米市場の予定】

・20:00 英中銀が政策金利発表(0.25ポイント引き上げ予想)

・21:30 米・4月生産者物価指数(前月比予想:+0.3%、3月:-0.5%)

・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:24.5万件、前回:24.2万件)

・23:15 ウォラー米FRB理事会合参加(金融安定化・気候変動関連、マドリード)

・02:00 米財務省・30年債入札