22日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)は引き締め的な政策方針を維持するとみられ、ドル選好地合いは継続。一方、日銀の緩和継続スタンスも日本の為替介入が警戒され円売りは抑制されそうだ。



前日発表された米経済指標でフィラデルフィア連銀製造業景気指数、製造業PMIは想定よりも強い内容だった。今週の連邦公開市場委員会(FOMC)で示された当局者の金利見通しを受け今後も引き締め的な政策が続くとの見方から、米金利高・ドル高の展開に。ユーロ・ドルは1.0850ドル台に下げ、ドル・円は151円70銭台に浮上。ただ、本日アジア市場はドル買い継続も日本政府の円安けん制で過度な円売りは縮小した。



この後の海外市場は具体的な手がかりが乏しく、米金利にらみとなる。FOMC通過で金融政策の不透明感が払しょくされたほか、先行きもタカ派的な政策が維持されるとの思惑からドル選好地合いは継続されそうだ。次の注目材料となる来週の米コアPCE価格指数は高止まりが予想され、ドルは売りづらい。一方、日本のインフレ高進を受け日銀の利上げ観測は根強い。半面、日本の為替介入が警戒され、過度な円売りは抑制されよう。



【今日の欧米市場の予定】

・18:00 独・3月IFO企業景況感指数(予想:85.9、2月:85.5)

・21:30 カナダ・1月小売売上高(前月比予想:-0.4%、12月:+0.9%)

・22:00 パウエル米FRB議長開会あいさつ(FEDリッスンズイベント)

・01:00 バー米FRB副議長(銀行監督担当)オンライン討論会参加

・05:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁が対話会合参加(家計金融関連)