現地時間2日、マンチェスター・ユナイテッドが公式サイトを通じ、アルゼンチン代表DFリサンドロ・マルティネスとスウェーデン代表DFヴィクトル・リンデロフの負傷離脱を伝えた。これを受け、現地紙『マンチェスター・イブニング・ニュース』が3日、クラブの医療体制を批判した。

 同紙は、ユナイテッドにおける「選手の怪我や病気の症例報告は今季53件にのぼる」として、コンディション不良の多さを指摘した。また、その原因を多すぎるナショナルチームの試合数と選手の状態を顧みずに送り出すクラブの体制、並びにフィットネスを甘く見る浅慮を挙げている。

 同紙はアレックス・ファーガソン時代のユナイテッドの事例を引き合いに、次のように伝えた。「ポール・スコールズがヘルニアの手術を控えていることを理由に、ファーガソンは金曜日に試合を行うイングランド代表から同選手を離脱させた。しかし週明け月曜日のミドルスブラ戦にはピッチに送り出している」

 また、「新型コロナウイルスの流行以来、選手たちは試合数をこなすのに追われている」と述べ、とりわけ代表戦による稼働率の高さを指摘する。同紙によると、2022年6月のUEFAネーションズリーグ、同年冬のカタールワールドカップを戦ったフランス代表DFラファエル・ヴァランは、クラブの幹部に「もう無理だ」と漏らしたという。

 フィットネスへの浅慮について、『マンチェスター・イブニング・ニュース』は、「エリック・テン・ハフはアヤックスからアシスタントコーチとアナリストを連れてきたが、フィットネスコーチは連れてこなかった。ルイス・ファン・ハールもそうだったし、ジョゼ・モウリーニョもそうだった。彼らは痛みの壁を乗り越えてプレーすることを信奉し、ある種の生理学的な方法を否定していた」と明かした。

 同紙はそれらの2つが、怪我人の増加に繋がっていると語り、「この状況は他のエリートクラブでも起きている」と述べている。最後に、「ファーガソンの思いに1ペニー」という文章で結び、クラブが以前のように選手のコンディションを第一に考える必要性を強調した。

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