5月4日から4日間の日程で開催される国内メジャー初戦「ワールドレディスサロンパスカップ」。火曜日の練習日の模様をみんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファー・中村修が現地からのレポートをお届け。

汗ばむ陽気の火曜日の練習日、選手たちは半袖で練習ラウンドをしています。「オーガスタ女子アマ」、「シェブロン選手権」と転戦し、久しぶりの国内ツアーに姿を見せてくれた馬場咲希選手。同じく坂詰和久コーチに師事する渡邉彩香選手とともに練習ラウンドする組について歩きました。

まずはドライバーショットの飛距離を見てみると、飛ばし屋の渡邉彩香選手とほぼ同じ位置まで飛ばしています。食が細く連戦が続くと体重維持が難しくなり飛距離も落ちてしまうとのことですが、コンディションは良さそうです。

飛距離の秘訣を少しだけ紹介すると、トップの手の高さはコンパクトですが、背中はターゲットに向くほど、しっかりと胸を回して捻転が深く、手元が体から遠くにあるので、インパクトまでの助走距離が長いところ。右足を踏み込んでテークバックするとトップからの切り返しでは左に踏み込み、右足を内側に回旋させ、骨盤を回し回転力を得ます。そこからもう一度右足を踏み込み、大きなフォローまで、加速が止まりません。

フィニッシュでは左に乗り、スウィングの一瞬の中に右→左→右→左と下半身を使って、効率よくクラブを加速させるスウィングが身についています。

もう一つ、インパクトでおへそはターゲットを向くくらい回していますが肩のラインはまったく開いていません。そうすることで体の軸とクラブの最下点がズレなくなり正確なインパクトを迎えています。

ダウンブローの強くない浅い入射角で球をとらえるため弾道も高く、硬いグリーンでも止めてきます。4日間の中でショットの調子が悪い場面でアプローチやパットでスコアメイクできれば優勝争いする姿も見られそうです。

ショットの調子は今一つとのことですが「フルショットばかりするのではなく、ハーフスウィングで確認しながら練習して、初日には自信を持って打てるようにしたい」と会見で話してくれました。

18歳の誕生日を迎え今年はプロテストを受ける予定ですが、出場するトーナメントで優勝すればその必要はありません。ただ、全米女子アマに勝ったことで、残る海外メジャーの出場権も得ているので忙しいスケジュールの中でコンディションをキープすることが今後のカギになりそうです。

初日の組み合わせは、尾関彩美悠、岩井明愛選手とインコース10番から8時のスタートになっています。前組には吉本ひかる、岩井千怜、稲見萌寧、後ろの組には、前年優勝の山下美夢有、上田桃子、神谷そらと注目組が集まっています。まずは初日のプレーに注目しましょう。