◆JERA セ・リーグ 中日5―11ヤクルト(18日・バンテリンドーム)

 強烈な打球音がこだました。ヤクルト・村上の放ったライナーは左翼フェンスを越えた。初回2死一塁で外角直球を華麗に流し打ち。3戦13打席ぶりとなる先制の2号2ランに「逆らわずにうまく打つことができた」と納得顔だ。柳からの今季初の4番弾で、投手別では阪神・青柳、DeNA・大貫と並び最多タイの通算9本目。この一打が呼び水となり、打線は15安打11点を奪い快勝。12戦連続で2失点以下が続いていた中日の快記録にも終止符を打った。

 今季の使用球について他球団の打者から「打球が飛びづらい」などの声が上がる。村上も例外ではなく「打球速度と飛距離がちょっと比例していないところがある」と実感。それでも「しっかり角度がついてしっかり当たれば入る」とスラッガーの意地を示した。

 プロ入り前に憧れていた筒香がDeNAに復帰した。「負けないように厚い打線で戦っていければ」と“村神様”。ライバルへの闘争心を力に変えてアーチを量産していく。

(長井 毅)