老衰のため5日に亡くなった清水東高サッカー部で監督を務めた勝沢要さん(享年85)の通夜が8日、静岡市内で営まれた。1980年の全国総体、82年度の全国選手権など、計4度の日本一にチームを導いた名将で、日本代表の長谷川健太さん(58、J1名古屋監督)や武田修宏さん(56)を育てた。

 弔問には教え子やサッカー関係者など約500人が訪れた。J2清水のGMに就任したばかりの反町康治さん(60)は「何かの縁。エスパルスだけでなく、静岡のサッカーがいい方向に向かえるように頑張りたい」と話した。また野々村芳和・Jリーグチェアマン(52)は「直接教わっていませんが、大事な試合の前に話をしてくれました。静かに燃えろ! という言葉を覚えています」と振り返った。

 特別室では優勝記念の盾などが展示され、選手権決勝のビデオが流された。このときにDFを務めていた梅田和男さん(59、静岡城北高監督)は「厳しい人でしたが、サッカーを離れると優しかった」。GKだった膳亀信行さん(59、科学技術高部長)は「教育者でしたね。勉強をおろそかにすると怒られました。いろんなことに興味を持っていて、英字新聞を読んでおられました」と懐かしそうに話した。(里見 祐司)