つくばエクスプレス(TX)をまたぐ、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の「谷田川高架橋」の架設工事が16日未明、茨城県つくば市島名で始まった。作業員が「手延べ式送り出し」と呼ばれる工法で橋桁を52メートル移動し、線路の上をまたがせた。圏央道の4車線化に伴う東日本高速道路(ネクスコ東日本)の事業。作業員の安全に配慮し、TXの送電は15日の終電から16日の始発までの間、止められた。

橋桁は長さ51メートル、重さ210トン。作業前に圏央道と平行する形で現場西側に配置された。作業員は、橋桁の先端に長さ24メートルの「手延べ機」と呼ばれる装置を装着。同装置とワイヤ、台車などを用いて、橋桁を東側にゆっくりと送り出し、線路と交差させた。

1日目の作業は16日午前1時過ぎに始まり、同3時20分ごろに終了した。17日未明の作業では、橋桁をあらかじめ造られた橋脚のすぐ上まで動かす。22、23日に橋桁と橋脚を接続する。

ネクスコ東日本関東支社は、谷田川高架橋を含む坂東インターチェンジ(IC)-つくば中央IC間の4車線化について、2025〜26年度の完了を目指している。