モナコで今季初表彰台のアルピーヌ、今季マシンA523は”モナコ専用機”ではないと主張「次のスペインでも、同じように強いはずだ」
アルピーヌはモナコGP決勝を、オコンが3番グリッド、ガスリーが7番グリッドからスタートした。この決勝レースは、雨が降るなど難しいコンディションとなったが、アルピーヌの2台は粘り強く走り、スタートと同じ順位でフィニッシュ。今季ここまでで最高の成績を手にした。
スポーティング・ディレクラーのパルメインは、今回の好結果はモナコ特有のものではなく、最近投入したアップデートが功を奏したと主張する。そして、次のスペインGPでも、同じような結果を手にできるはずだと自信を見せた。
「正直に言って、ほとんど同じだと思う」
パルメインはそう語った。
「我々のマシンは、モナコ専用機ではない。イモラに向けてアップデートを準備し、そして今回アップデートを投入しただけだ。マシンはうまく機能している」
「私は次のレースでメルセデスの前に立つこと、そしてフェラーリと同じポジションにいることを、大いに期待している」
「マックス(フェルスタッペン/レッドブル)は遠過ぎるし、チェコ(セルジオ・ペレス/レッドブル)も普通に戦えれば同様だろう。フェルナンド(アロンソ/アストンマーチン)とは非常に難しい戦いになるはずだ。でもマイアミのように、メルセデスやフェラーリと互角に戦えない理由が理解できないよ」
「マイアミでは、最終的に彼らは我々よりも少し速かったが、それでも我々は、彼らと戦い続けることができた」
しかしパルメインは、モナコでこれほどまでうまくいくとは予想していなかったとも明かした。
「正直に言うと予想外だ」
そうパルメインは語った。
「低速コーナーが存在するストリートサーキットであるバクーのことを思い出すと、悪夢が待っていた。我々はそこで後方からスタートすることになってしまった。そのことを引きずりたくはないが、少なくともマシンがまともであることは分かっていた」
「メルボルンでも好調で、ジェッダでもまずまずだった。マイアミでも好調だった。だから、ここで喜びの声を上げられることは分かっていたんだ」
「でも表彰台は期待していなかった。ただ予選の後では、表彰台を狙っていたよ」
オコンは金曜日の走行から堅実な走りを見せていた。そのことが表彰台獲得につながったと、パルメインは考えている。
「金曜日の最初の走行から、我々はまずまずのクルマを手にしていた。そして彼(オコン)のフィードバックを受けて行なった仕事により少し改善できた、そんな週末だった」
「そして彼は素晴らしい予選を戦い、そこからさらに調子を上げた。もちろんフェラーリのサポート(予選3位のシャルル・ルクレールのグリッド降格)も少しはあったが、我々の結果は完全に実力に基づくモノだった」
パルメインは、モナコは独特のサーキットであると認めつつも、次のスペインでも同じような戦闘力を発揮できることを期待していると語った。
「モナコは明らかに、独特のサーキットだ。ここで好成績を挙げられたことには嬉しく思う。でもバルセロナでも好成績を収められると期待しており、それによってマシンに対する理解がさらに深まることになるだろう」
「ほとんどのコースと同じように、少しアップデートを投入することを予定している。そして、マシンがどのポジションにあるのか、もう少し正確に測定できるようになるだろう」
なおアルピーヌの今季マシンには、少し不安定であるのではという指摘もあった。しかしパルメインはこれを否定する。
「それは真実ではないと思う」
「我々は毎週、マシンについて学んでいる。確かにバーレーンでは、扱いやすいマシンではなかった。これまで、簡単だったテストも、簡単だったレースもないがね」
「でも我々としては、それが異常なことだとは思っていない。唯一不安定だったのはバクーで、酷い週末を過ごすことになった。ここで我々は、常にマシンについて学び、そして理解しているように感じる」
「バランスの面だけでなく、乗り心地についても、我々のチームはそれをチューニングしてきた。ドライバーたちはその進歩に満足しているよ」
「我々としては、前進しているように感じる」
アルピーヌのF1チームには、CEOのローレン・ロッシから厳しい言葉が投げかけられるなどした。パルメインはその批判の後、良いタイミングでモナコでの好結果を手にできたと認める。
「バクーはとても厳しかった。レースの後、どれほど難しかったかを話したと思う」
そうパルメインは語る。
「我々は、自分たちは間違いを犯し、あまり良い仕事ができなかったと自ら告白した」
「しかし我々は強いチームだ。マイアミでも挽回できることを示したし、ここでももっと強くなることができることを示した」
「胸を張ってバルセロナに行き、再び同じような仕事をするつもりだ」