F1日本GPでカルロス・サインツJr.(フェラーリ)は3位表彰台を獲得。しかし、彼は最終スティントにハードタイヤを履き好ペースで走れると分かるまで表彰台は無理だと考えていたのだという。

 サインツJr.は4番グリッドから決勝をスタートすると、2回目のピットストップを遅らせ、ミディアムタイヤで長く走り続ける戦略を採った。

 そのため一時はチームメイトのシャルル・ルクレールやランド・ノリス(マクラーレン)、メルセデスのジョージ・ラッセルやルイス・ハミルトンにアンダーカットを許してしまい、トラックポジションを失ってしまう場面があった。

 しかし残り17周でハードタイヤに履き替えると、サインツJr.はポジションを奪還。チームメイトも追い抜き、レッドブルの2台に次ぐ3位表彰台を獲得した。

 ただサインツJr.本人としては、最後に履いたハードタイヤで素晴らしいペースを発揮できるのを確認するまで、表彰台は不可能だと考えていたようだ。レース後に彼は次のように語った。

「表彰台獲得を期待していたんだ。とても厳しく、戦略が大事なレースだったけれど、なんとかそれをやり遂げられた」

「トラックコンディションがレースを通じてかなり変化していた。今週末はあまり少なかった晴れたコースから、かなり曇った環境へとね」

「デグラデーションが凄く減って、レース中盤にはタイヤをもっとプッシュできるようになったんだ」

「これで全体的な状況が大きく変化したんだ。ある段階までは、僕は表彰台が不可能だと思っていた。でも新品ハードタイヤを履いて、そのペースが素晴らしかったことで、表彰台に戻ってくることができた」

 なおサインツJr.は第3戦オーストラリアGPで優勝しているが、日本GPでは勝利したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に匹敵することができるとは考えていなかったとしている。

 ただその一方でフェラーリのペースは、予選よりもレースで優れているだろうということは分かっていたという。

「レースペースのほうが予選のペースよりも良いだろうというのは、なんとなく分かっていた」

「でも、優勝を狙うには十分じゃなかったね。4番手スタートなのは言うまでもなく、それに加えてレッドブルのペースがどれだけ優れているかというのを考えれば、勝利を考えるのはほぼ不可能だったんだ」