アストンマーティンF1は4月11日、フェルナンド・アロンソと複数年契約を締結。少なくとも2026年まで同チームに留まることを発表した。アロンソはこれについて、ホンダと再び共に戦うことがモチベーションになっていると語った。

 アロンソが在籍していた2015年から2017年のマクラーレンは、F1に復帰したばかりのホンダ製パワーユニットを使っていた。しかしマクラーレンとホンダのパートナーシップはうまくいかず、成績も低迷。契約満了を待たずに関係を解消することになった。その間アロンソは、ホンダのPUを「GP2エンジン」と揶揄したこともあった。それから7年が経った。

 ホンダは2021年限りで一旦F1を撤退したものの、現在もHRCとしてレッドブルとRBにパワーユニットを供給。2026年からはアストンマーティンとタッグを組み、F1に正式復帰することとなっている。つまりアロンソとホンダが、再び仕事をするということになるわけだ。

 アロンソはホンダとの仕事は「マクラーレンではうまくいかなかった」と認めたものの、再びホンダと仕事ができることが、アストンマーティンと契約を更新する上で大きかったと語った。

「アストンマーティンに残るという決断の一部は、彼らが2026年から、ホンダと一緒になるということだ。それは僕にとっても、とてもとても重要なことだった」

 そうアロンソは語った。

「ホンダは間違いなく、F1や他のモータースポーツの世界で大きな成功を収めたメーカーだし、常に尊敬してきた会社だ」

「マクラーレンのパートナーとしてF1に復帰してから数年間、我々(アロンソとホンダ)の仕事はうまくいかなかった。でも彼らはその後に全ての問題を解決し、現在はこのスポーツを支配している」

「彼らは既に非常に強力な2026年のベースラインを持っていると思う。Sakura(HRC Sakura)には本当に素晴らしいモノを構築する能力もある」

「マクラーレン・ホンダやインディカーでの経験を経て、再び共に仕事をする機会を得られた。それは僕にとっては本当に素晴らしいことだ」

 アストンマーティンの燃料パートナーであるアラムコは、2026年からF1での使用が義務付けられる持続可能燃料の開発を順調に進めていると言われる。ホンダも2021年に持続可能燃料をF1で実戦投入済みであり、そのノウハウを十分に持っている。

 アロンソは今回の提携が、この持続可能燃料の面でも”ウイン-ウイン”であると確信している。

「2026年には持続可能燃料を使うことになる。僕も、これは試してみたいと思っている」

 そうアロンソは言う。

「僕たちにはアラムコという素晴らしいパートナーがいるので、双方にとってとても有利な状況になると考えている」

「2026年はレギュレーションの面では未知の世界に突入するのは間違いない。しかしもしどれかを選ばなければいけないとしたら、自分たちのプロジェクト、自分たちのエンジン、そして自分たちのパワーユニットを手にしているモノを選ぶだろう」

「ホンダは、今はこのスポーツを支配していると思う。レッドブルとアルファタウリ(※現RB)には、非常に非常に強力なエンジンが搭載されているんだからね」

「そして第二に、新しい燃料と新しいレギュレーションにおいて、成功するために利用できる全てのツールを持っているだろう」