超新人ペドロ・アコスタのいきなりタイトル争いはある? 過熱期待には『目の前のレース優先』とかわす
アコスタはデビュー戦から高いパフォーマンスを示し、トップライダー達と上位争いを展開。第2戦ポルトガルGPでは早くも表彰台を獲得した。
そして第3戦アメリカズGPでも、アコスタは強さを発揮。決勝レースでは集団をリードし、優勝も狙える位置を争った。最終的にはマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)に敗れて2位となったが、最年少連続表彰台記録を塗り替えるという快挙だった。
アコスタはMotoGPクラスで初めてレースをリードしたことについて、MotoGP.comに次のように語った。
「僕がどれほど楽しんだか、みんなには想像もつかないと思う。Moto3の頃はこんな風にはあまり楽しめなかったんだ」
「素晴らしいレースだった。『マーベリックに抜かれるまでは』と注釈が付くけどね。とにかく、週末の内容やチーム内での仕事ぶりなどについて、とても満足しているよ」
そしてアコスタはトップを走っている際の難しさについては、次のように答えた。
「そうだね、感情としては同じようなものだけど、タイヤのコントロールには苦しんでいた。昨日(スプリント)はホルヘ(マルティン/プラマック)が追い抜いていったときに少し苦しんでいて、リヤをオーバーヒートさせないようにしていたんだ。落ち着くのには苦労したけど、何もクレイジーなことはしなかった」
ビニャーレスに敗れたことについてアコスタは、「できることは全てやった」と語っており、今回勝つチャンスはなかったとも語っている。
最年少表彰台記録を塗り替えるなど、ルーキーという枠に収まらない活躍を見せているアコスタには、気が早いもののタイトル争いも可能だという意見も出ている。
マルク・マルケス(現グレシーニ)以来のルーキー王者実現の可能性について、アコスタは冷静に目の前のレースのことだけを考えていきたいと、過度な期待をかわしている。
「いやいや、チャンピオンシップのことについてじゃなくて、まずはヘレス(スペインGP)について考えよう」
「周囲からその話は聞こえてくるけど、プレッシャーにしかならないよ」
「僕たちはこのチームとバイク、そして(KTMやGASGASなどを傘下に置く)ピエラー・モビリティと素晴らしい時間を過ごしている。この瞬間を楽しみつつ、チャンピオンシップを争えるかどうかを考えよう。長いシーズンの中で、それは今の優先順位じゃないけどね」