読者の皆さんは、ToDoリストに優先順位をつけることの重要性はご存じだと思います。また、ToDoリストに関連したさまざまな方法を試してみたことがあるかもしれません。

たとえば、各タスクの緊急性と重要性を判断するアイゼンハワー・マトリクスや、成果を最大化するための時間配分を決定するパレートの法則(英文記事)といったやり方です。

問題は、何が本当に優先事項なのかを判断する作業が、抽象的なものになりがちだということです。

「客観的で確固たる数値を扱うほうがうまくいく」という人もいます。実際、もっと定量的なアプローチでToDoリストの優先順位をつける方法があるのです。

ToDoリストに優先順位付けをする必要性とは

上述したパレートの法則によると、「成果の8割は、費やした労力の2割から得られる」とされています。そのため、何に焦点を当てるかを厳選する必要があります。

さらに、1-3-5リストとして知られる、「1つの主要な活動、3つの中規模の活動、5つの小さな活動」のように、1日でこなせる作業量を考慮すると、最適なToDoリストとは、項目を絞りこんだものかもしれません。

あまりにも多くのことをこなそうとすれば、生産性が低下してしまう可能性があるのです(これは、イリイチの法則(英文記事)と言われています)。

やるべきことが多すぎたり、適切でないことに取り組まないためには、戦略が必要です。そして、戦略を立てるには、なんらかのプランニングをする必要があります。

冒頭で触れたアイゼンハワー・マトリクスは、締め切りが迫っているタスクを見極めるのには役立つかもしれませんが、あくまで主観的なツールです。タスクに数値を割り当てれば、よりデータに基づいた判断ができます。

ToDoリストをデータ化する方法

このヒントは、コンサルタントで戦略家でもあるDaniel Coulton Shaw氏のブログ記事で目にしたものです。彼はその中で、タスクを数値化して、パレートの法則に沿ったかたちに並べる方法を解説しています。

まずは、1-3-5リストを作成する初期段階で行なうように、近い将来に完了させる必要があるすべてのタスクを書き出します

次に、各タスクに、1から10までの2つの数値を割り当てます。1つ目の数値は必要な労力を、2つ目の数値は、そのプロジェクトの影響度を表したものです。

たとえば、すべての電子メールに返信することは、労力としては3かもしれませんが、7くらいの成果をもたらす場合があります。

会議の報告書を仕上げる作業は、労力が6に対して、成果は2かもしれません。薬局での薬の受け取りは、薬局まで行くのがどれだけ大変かによって、労力は2かもしれませんし7かもしれませんが、処方箋の重要性によっては、成果が4あるいは10になる可能性もあります。

ここまでの部分も、ある程度は主観的ですが、タスクを「労力」と「成果」という観点で検討するだけでも、その重要性を把握するのに役立ちます

ですが、作業はまだ終わりではありません。

次に、各タスクの「成果」の数値を、「努力」の数値で割ります。つまり、電子メールへの返信が「成果で7、労力で3」の場合、全体のスコアは2.33ということになります。

すべての作業にスコアを割り当てたら、そのスコア順に並べ替えます。そして、もっと緊急性の高いものが現れない限り、その順序で作業をこなしていけば良いのです。

そうすれば、「重要だけど労力は少ない」タスクを、どんどん片付けられるようになるでしょう。それらこそ、成果の80%を生み出す「労力の20%」であるはずです。

結局、シンプルなToDoリストが1番効率的だったりする。すぐできるタスク管理術「1-3-5ルール」実践法 | ライフハッカー・ジャパン https://www.lifehacker.jp/article/2403-make-a-better-to-do-list-1-3-5-rule/

やる気を保ちながら時間管理できる。「POSECメソッド」実践法 | ライフハッカー・ジャパン https://www.lifehacker.jp/article/2403-use-the-posec-method-to-structure-your-time/

朝習慣に欠かせない「3つの鉄則」。生産性の高い1日を死守するための掟とは? | ライフハッカー・ジャパン https://www.lifehacker.jp/article/2401-add-these-things-your-morning-routine-have-better-day/

Source: Daniel Coulton-Shaw