イタリア国内で公開されるや、わずか数日で上映禁止となりフィルムも没収処分。さらにはメガホンをとったルッジェロ・デオダート監督が撮影のために逮捕される事態にまで発展した伝説のモンド映画『食人族』(80)。昨年4Kリマスター無修正完全版として40年ぶりに日本でリバイバル公開された本作の4K UHDソフトがこの春発売されるのに先駆け、ソフトに収録される新録の日本語吹替え版声優情報が解禁された。

“グリーン・インフェルノ”と呼ばれる南米アマゾンの奥地を探索中に消息を絶った、アラン(ガブリエル・ヨーク)、フェイ(フランチェスカ・チアルディ)、マーク(ルカ・バルバレスキー)、ジャック(ペリー・ピルカネン)のアメリカ人青年4人からなるドキュメンタリー映画の撮影クルーたち。彼らの救助に当たるためにニューヨーク大学のモンロー教授(ロバート・カーマン)は捜索隊を結成。食人族の村に辿り着き、そこで彼らの白骨化した遺体を発見。持ち帰った撮影済みフィルムを現像してみると、そこには想像を絶するおぞましい光景が記録されていた。

本作の主人公であるモンロー教授の吹替えを担当するのは、トム・ハンクスやロビン・ウィリアムズなど名優たちの日本語吹替えを担当してきた江原正士。また、撮影隊のリーダーであるアランの吹替えは「名探偵コナン」や「ハリー・ポッター」シリーズなどの人気作に参加してきた高木渉。アランの助手兼恋人のフェイ役はエミリー・ブラントやミーガン・フォックスの吹替えを務めてきた東條加那子が担当。

さらにアマゾンの現地ガイドのチャコ役はアンソニー・ホプキンスらの吹替えで知られる浦山迅が担当。そしてマーク役には『ヴァチカンのエクソシスト』(23)でフランコ・ネロ演じる教皇の吹替えを担当した平林剛が、自ら志願して出演。実力派声優たちが新たな息吹を与える、映画史上最大の衝撃作を、4Kリマスターの高画質でその目に焼き付けてほしい。

ホラーマニアックス シリーズ第14期 第4弾『食人族 -4Kリマスター2023日本公開完全版-』は4月3日(水)発売。

文/久保田 和馬