紅白歌合戦ならぬ“紅白馬合戦”が、今週末の新潟で開催される。新潟大賞典(4歳上・GIII・芝2000m)で国枝栄厩舎のハヤヤッコ(牡7)とレッドランメルト(牡4)が初対決するのだ。まさに厩舎を二分する戦いとなるのか!?

 実績ならハヤヤッコが一枚も二枚も上だ。近親にソダシやメイケイエールがいる“白毛のアイドル”だが、実力も一級品。19年レパードS、22年函館記念を制するなど、2歳時から6歳時まで5年連続で勝利を挙げている。昨年末に復帰以降も中日新聞杯が0秒1差の5着、日経新春杯が0秒5差の6着、金鯱賞が0秒5差の4着だから、好メンバー相手に崩れていない。58.5kgのハンデは楽ではないが、週末の新潟は雨予報。得意の道悪になれば、一気にチャンスが出てくるはずだ。

 一方、若さならレッドランメルトに軍配が上がる。昨夏から1勝クラス、2勝クラス、3勝クラスと3連勝でオープン入り。その後は中山金杯が6着、小倉大賞典が10着と結果が出ていないが、前者は外枠で折り合いを欠いたし、後者は道悪で不完全燃焼。いずれも力を出し切っての敗戦ではない。ここまで大事に使われてきた明け4歳馬とあって、伸びシロはたっぷり。道悪になると心配だが、良馬場なら巻き返しがあっていい。

 ハヤヤッコは過去に5回、同じ国枝厩舎の馬と対戦した経験があり、3勝2敗と勝ち越している。先輩の威厳を見せつけるのか、それとも後輩に屈して五分の星に戻るのか。厩舎関係者ならずとも目が離せない戦いとなりそうだ。