利用者からは困惑の声も上がっています。
運転手不足などの影響で大分交通は1日から路線バスの減便に踏み切りしました。
大分交通は大分市や別府市など大分県内5つの市と町であわせて48の路線バスを走らせていますがそのすべてで減便しました。
3月に比べて2割以上減ったうえ4つの路線で運行を休止しました。
運転手不足や燃料代の高騰が主な理由で、必要な人数に対しておよそ1割の運転手が不足しているということです。
利用者は・・・
「(いつもは)9時20分に乗っていた、ないないない」「困る、たった今から困る」
一方、大分県玖珠町を走るバスの運賃が1日から値下げに。
その背景はどこにあるのでしょうか。
玖珠町では4月1日から一律のバス運賃が導入されました。
町の中心部を移動する時は150円、その周辺を移動する時も150円、中心部と周辺、2つのエリアを移動する時は300円です。
この一律運賃の導入で料金体系は例えば、190円だったのが150円、850円かかっていたのが300円と最大で550円の値下げです。
ちなみにこれまでの運賃が150円・300円より安い場合は従来の運賃がそのまま適用されます。
値下げをするのには「格差」をなくしたいという狙いがあります。
週に1日、玖珠町が運行して走るコミュニティバスがありますが運賃は450円です。
一方、ほぼ同じ場所を走る公共交通バスの運賃は850円でした。
これが4月1日から300円に値下げされました。
玖珠町の担当者は「利用者から高いという声があった格差をなくして利用者を増やしたい」と話しています。
利用者は助かりますけど燃料費高騰などある中、なぜ値下げを。
そこには町の公共交通機関を何とか維持したいという思いがあります。
今回の値下げに伴い、玖珠町はおよそ100万円を負担します。
公共交通バスとして維持するのか、町が運行するコミュニティバスの形を選ぶのか、どちらが良いのか玖珠町の担当者は「コミュニティバスとしてバス会社に委託するとよりコストがかかる。町の支出を増やしてでも公共交通を維持したい」ということです。
ただ、人口減少や高齢化によって厳しい状況には変わりません。
2022年度の玖珠町のバス利用者はおよそ5万8000人で5年前と比べて約35%減少し町を走る15の路線すべてが赤字です。
利用者にとって値下がりはうれしいことですが果たして公共交通の維持につながるのでしょうか。