4強逃したジョコビッチ
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男子テニスのBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)は17日にシングルス準々決勝が行われ、昨年王者で第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)は第7シードのH・ルーネ(デンマーク)に2-6, 6-4, 2-6のフルセットで敗れ、10年連続14度目のベスト4進出を逃した。

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今季2勝をあげているジョコビッチがBNLイタリア国際に出場するのは17年連続17度目。昨年を含め過去6度優勝を飾っている。

今大会は2回戦で世界ランク61位のT・マルティン・エチェベリー(アルゼンチン)をストレートで、3回戦で第26シードのG・ディミトロフ(ブルガリア)をフルセットで、4回戦で第13シードのC・ノリー(イギリス)をストレートで下して17年連続の8強入りを決めた。

昨年11月のロレックス・パリ・マスターズ(フランス/パリ、室内ハード、ATP1000)決勝でジョコビッチが敗れて以来となったこの一戦。第1セット、第1ゲームでブレークを許したジョコビッチは直後の第2ゲームで2度のブレークポイントを掴むも活かせず。好調な滑り出しを見せたルーネに第5ゲームで2度目のブレークを奪われ、わずか39分で先行される。

それでも続く第2セット、ジョコビッチは第5ゲームから3ゲーム連取に成功。しかし、その後の第9ゲームでブレークバックを許すと悪天候のため、試合が中断となる。再開後の第10ゲーム、ジョコビッチは再びブレークを奪い、1セットオールに追いつく。

迎えたファイナルセット、第1ゲームでブレークを許したジョコビッチは4ゲームを連取されゲームカウント0-4とされる。ルーネのサービング・フォー・ザ・マッチとなった第8ゲームでは1度のブレークポイントを握るも活かせず、2時間19分で敗れた。ジョコビッチが4強入りを逃すのは2013年以来10年ぶりとなった。

男子プロテニス協会のATPは公式サイトにジョコビッチのコメントを掲載し「このようなコンディションで、彼に勝つのはとても難しいよ。彼はとても速いし、素晴らしい先読みをする。とても才能があり、ダイナミックで、オールラウンドな選手だよ。今日は彼の方が優れていた。試合のほとんどの時間帯で良いプレーをしていたね。ファイナルセットの出だしは悪く、流れが彼に行ってしまったと思う。彼は勝利に値した」と語った。

「もう新しい世代が来ていることは明らか。C・アルカラス(スペイン)は月曜日から世界1位になる。もちろん、彼は素晴らしいテニスをプレーしている。新しい選手が出てくることはスポーツにとって良いことだと思う。それが普通なんだ。何年も前から言っていることだけど、世代交代が起こる瞬間が来ることを期待しているよ」

「僕自身は、まだすべての選手と一緒に頑張ろうとしている。もちろん、これまでの自分のキャリアには満足しているけど、まだ続けたいというハングリー精神はあるよ」

また、今月28日に開幕する全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)に向けては「クレーコートで最も重要な大会に向けて、トレーニングや準備をするだけ。いつもより良いプレーができると思っているよ。自分のゲームやフィジカルなど様々な面を鍛え、100パーセントの状態に持っていくことを楽しみにしている。それが目標。グランドスラムでは、どんなサーフェスでも、誰とでも、5セットマッチで戦うことができるのがいい」と述べている。

なお、勝利したルーネは準決勝で第4シードのC・ルード(ノルウェー)と対戦する。ルードは準々決勝で第24シードのF・セルンドロ(アルゼンチン)を7-6 (7-5), 6-4のストレートで下しての勝ち上がり。