桜冠奪取のステレンボッシュ
桜冠奪取のステレンボッシュ

桜花賞2024

[GⅠ桜花賞=2024年4月7日(日曜)3歳牝、阪神競馬場・芝外1600メートル]

 渡辺 勝ち時計の1分32秒2は、昨年リバティアイランドと0秒1しか変わらない。19年グランアレグリアの1分32秒7よりも速く、過去10年を振り返っても上位のタイムで、今年の桜花賞もハイレベルと言っていい。

 柏木 上位レベルも全体レベルも高いように思います。皐月賞のレガレイラの結果がどうかですが、これからは牝馬の方が強い時代が何度も来るかもしれません。

 渡辺 勝ったステレンボッシュは中団より後ろで包まれ気味だったが、うまくジョッキーがエスコートした。

 柏木 モレイラが本当にすごかった。巧みでしたよ。スタートは良くはなかったんですが、3角手前ではアスコリピチェーノと同じくらいの位置にいましたから。それもアスコリピチェーノの内。あのあたりが腕でしょう。こういう競馬をさせたら、モレイラ騎手は世界のトップ3に入ると思います。(通年免許で)日本に来ていたらもっと活躍できたと思いますよ。

 渡辺 もちろん馬も偉かった。最後は先頭に早く立ち過ぎたかな?と思って見ていたんだけど、しぶとかったな。持久力があるし、このレースぶりならオークスでも距離が持つんじゃないか。アスコリピチェーノも最後はかわすかな?というところまでいった。今日のところは追う者と追われる者の差だろう。勝負づけが済んだとは思えない。

 柏木 ただ、アスコリピチェーノの方は距離がどうか。ダイワメジャーは晩年の産駒の方が距離が持つイメージがありますが、プラスはないんじゃないですかね。

 渡辺 3着のライトバックはオークスでも怖い存在になるだろうな。

 柏木 距離が足りないと思っていましたし、レース前の雰囲気からかかるんじゃないかと思っていましたが、そんなことはありませんでしたね。私もオークスの方が合ってると思います。

 渡辺 4着スウィープフィートも同様で、レースの中身は評価しないといけない。

 柏木 重い印を打ちましたが、一番幼く見えました。まだ〝おこちゃま〟という感じですね。祖母スウィープトウショウは桜花賞5着で古馬になってからさらに活躍しました。この一族は早熟ではないですからこれからに期待したいですね。 

 渡辺 人気の一角を担ったチェルヴィニア(13着)は、プラス8キロなのか5か月ぶりがこたえたのか…。これで終わるはずはないと思う。

 柏木 直前にジョッキーが変わったうえに大外枠ですから。これを覆したら化け物ですよ。これが能力じゃないと思いますし、これで評価を下げない方がいいと思います。

 渡辺 クイーンズウォーク(8着)は、2番枠で馬場の悪い内を通らされて厳しかった。

 柏木 大目標はオークスでしょう。距離も合いませんでした。

著者:東スポ競馬編集部