トライアルを制して勢いに乗るマテリアルガール
トライアルを制して勢いに乗るマテリアルガール

エンプレス杯2024

[JpnⅡエンプレス杯=2024年5月8日(水曜)4歳上、川崎競馬場・ダート2100メートル]

マテリアルガール(牝4・浦和=小久保智厩舎)

父コパノリッキー
母ストレイシープ
母の父サウスヴィグラス

 浦和の名門・小久保厩舎が送り出す長距離ランナー。昨年8月の浦和・涼風特別で初めて2000メートル戦に挑み大差勝ちを収め、中長距離適性の高さを証明した。準重賞のサルビアC(川崎2000メートル)を8馬身差で制し4連勝。続くSⅠロジータ記念(川崎2100メートル)では1番人気に支持されるも、序盤にハナを奪えず3着に敗れた。その後は暮れのJPnⅡ名古屋グランプリ(名古屋2100メートル)に挑戦するなど牡馬の強豪とぶつけることで地力強化を図ってきた。

 エンプレス杯のトライアルとして行われた前走のスプリングヒロインC(川崎2000メートル)では名手・御神本が初騎乗。好発を切るとマイペースの逃げに持ち込んだ。残り1000メートルで息を入れると残り800メートルで一気にペースアップ。直線に入っても勢いは衰えることなく、7馬身もの差を広げてワンサイド勝ちを演じた。これで川崎は〈3・0・1・0〉。コース相性の良さは本番でも強みになる。

 父コパノリッキーの産駒は4日に米・チャーチルダウンズ競馬場で行われたGⅠケンタッキーダービー(ダート2000メートル)で産駒のテーオーパスワードが5着に健闘するなど活躍が徐々に目立ってきた。父自身は4歳時のGⅠフェブラリーSでビッグタイトルを初めて手にし、7歳時に引退レースだったGⅠ東京大賞典をV。血統背景からも4歳の本馬は今年もう一段階成長する可能性が高い。充実著しい4歳牝馬が大一番で迎える新たな鞍上は今年の川崎記念をライトウォーリアで逃げ切った名手・吉原寛。自慢のスピード&スタミナを生かし、薫風の川崎を舞台に逃走劇を演じる。

著者:東スポ競馬編集部