国の重要無形民俗文化財にも指定されている「輪島の海女漁」。そのルーツは福岡県のとある港町にあります。地震により海底が隆起し今も船が出せない輪島港。福岡県宗像市鐘崎地区の漁業関係者らが18日、輪島市を訪れました。

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歴史を遡ること450年。2つの市の繋がりは、輪島市に伝わる海女漁にありました。


海の道むなかた館・岡崇さん
「鐘崎の漁師が山陰の方で漁をしていた人が遭難をして漂流して、流れ着いたのが石川県・輪島だった。そこでその方々が漁を始めて海女が潜って、獲れたアワビをまた九州の方に持ってくる。ということでその後、それを冬の2月に輪島に来られてそしてまた秋に戻って来るということを繰り返していたようですね」

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神社も、同じ女性の神を祀るほど縁が深い二つのまち。

一時は漁業関係者を中心に交流も行われていましたが、最近は、交流が途絶え気味になっていました。しかし、今回の能登半島地震で漁業や神社関係者から支援を呼びかける声が高まり、義援金が集められました。

改めて被害の大きさを実感する宗像市の人たち。


八尋時男・宗像漁協組合長
「舳倉島っていうのは、ものすごい良い漁場なのでたくさん海女されてる方が多い。早く漁に行けるように復旧して頂きたい。」

輪島の海女漁保存振興会・門木奈津希会長
「最初は不安だらけで、困ったりもしてたんですけど、支援して頂いてやっぱり頑張ろうという気持ちになりました。」

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輪島市役所を訪れた一行は、地元の海士町自治会や市に義援金1700万円あまりを贈りました。


海士町自治会長・橋本拓栄会長
「忘れないでいてくれたということが嬉しい。うちらも頑張って復興してお礼がてらに一回宗像市の鐘崎の方には一回足を運びたいと思っている」

450年の時を超え、同じルーツを持つ仲間同士が再び結びつきを強めようとしています。

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