訪れるべき場所がまだまだ尽きない京都の街の魅力を紹介する特集「」。今年も、ひとり、京都を歩くなら話を聞いておきたい人がいます。創刊から10年以上にわたり本誌連載「&Kyoto」を担当し、「京都さんぽ部」部長として街の旬なエリアやスポットを紹介してきた、現地在住ライター、コーディネーターの大和まこさんです。本誌の企画「ひとりで過ごす京都、10のこと」のテーマに合わせて、私的にすすめたいスポットを教えてくれました。

コーヒー650円はブルンジとマンデリンが定番。チーズケーキ550円。

深めの一杯と過ごす、『珈琲ヤマグチ』。

JR二条駅と円町駅の間という、ちょっと意外なところに2023年10月に登場した自家焙煎コーヒーの喫茶店『珈琲ヤマグチ』。店主の山口真名美さんは、学生時代に飲んだコーヒーがもたらしたくつろぎがきっかけで、進む道を決めたという。東京で修業を重ね、自家焙煎に取り組み、店を構えるタイミングで京都へとやって来た。手回しで焙煎するコーヒーは、自分好みの深め。築90年の建物を改装したレトロモダンな空間に、邪魔にならないようにそっと音楽が満ちる。なにもかも〝塩梅がいい〞とはこのことと、頷きたくなる魅力的な新しい居場所だ。

京都市中京区西ノ京左馬寮町11‒8 なし 8時〜18時 月金休 コーヒー豆の販売も。850円/100g。


「京都さんぽ部」部長、ライター、コーディネーター。 大和 まこ

「京都さんぽ部」部長。ライター、コーディネーター。京都暮らしも、もはや25年目に。連載「&Kyoto」は2022年に100回目を迎えて継続中。京都の景色や、食べたもの、買ったものをInstagram()で発信している。

&Premium No. 124 Kyoto Solo Trip / やっぱり、ひとりでも京都。

京都の街を巡り歩くとき、なぜこんなにも心が浮き立つのでしょうか。風情ある神社仏閣や庭、精緻な工芸品を扱う店や美しい佇まいの町家に出合ったかと思えば、そのすぐそばには個性的なコーヒーショップや書店、ギャラリーや生活道具の新店が。長い歴史の中で脈々と息づいてきた伝統と、新しいカルチャー、そして〝ふだんの表情〞を、さらりと共存させる街、京都。今号は、ひとりでも楽しめる京都、そして、ひとりだからこそさらに楽しい京都を案内します。

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