1日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比11.85ポイント(0.39%)高の3027.02ポイントと続伸した。昨年12月1日以来、3カ月ぶりの高値水準を回復している。





前日の好地合いを継ぐ流れ。中国経済対策の期待感や、当局の相場支援スタンスが材料視されている。「両会」(全国政治協商会議と全国人民代表大会)の開幕を来週に控え、追加の景気刺激方針が打ち出されるとの期待も広がった。ただ、上値は重い。中国経済の先行き不安がくすぶっている。朝方公表された今年2月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は49.1となり、前月の49.2から低下した。景況判断の境目となる50を5カ月連続で割り込んでいる。(亜州リサーチ編集部)





業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。LED部材トップメーカーの三安光電(600703/SH)とインターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)がそろってストップ(10.0%)高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が7.6%高、携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)の聞泰科技(600745/SH)が7.3%高、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が7.1%高で引けた。中国当局は人工知能(AI)を中心にハイテク産業の振興に注力している。政策支援の動きが期待された。





軍事関連株もしっかり。航空用エンジンメーカーの中航動力(600893/SH)が1.9%、航空製品の中国航発航空科技(600391/SH)が1.7%、航空宇宙製品の江西洪都航空工業(600316/SH)が1.5%、衛星開発・運用の中国衛星(600118/SH)と航空機開発・製造・販売の中航瀋飛(600760/SH)がそろって1.3%ずつ上昇した。素材株、自動車株、インフラ関連株、メディア・娯楽株、金融株なども買われている。





半面、不動産株はさえない。格力地産(600185/SH)が2.0%、保利発展控股集団(600048/SH)が1.9%、華遠地産(600743/SH)が1.6%、光明地産(600708/SH)が1.0%ずつ下落した。エネルギー株、医薬株、公益株、空運株も売られている。





一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.83ポイント(0.70%)高の263.18ポイント、深センB株指数が0.63ポイント(0.06%)安の1076.19ポイントで終了した。



亜州リサーチ(株)