4月5日(金)、鈴鹿サーキットを舞台にF1第4戦日本GPが開幕。グランプリ初日を締めくくるフリー走行2回目は雨混じりのセッションとなり、マクラーレンのがオスカー・ピアストリが最速タイムをマークした。母国戦となるRBの角田裕毅は4番手だった。

 ドライコンディションで行なわれたFP1からFP2の間に鈴鹿には雨が降り、現地15時00分にFP2がスタートした時点では雨は小康状態となったものの、路面は絶妙に濡れているという状況。気温は13度、路面温度も17度とFP1よりも下がり、雨雲が上空を通過していたため、ピットレーンがオープンになってもほとんどのドライバーがガレージ内でコースインのタイミングを待った。

 FP2出走1番手はメルセデスのルイス・ハミルトン。セッション開始から14分が経過したところでミディアムタイヤを履いてコースに出た。ただ再び雨が降り始めたとして2周でピットへ戻った。FP1は岩佐歩夢にマシンを譲ったことでFP2が今週末最初の走行機会となるRBのダニエル・リカルドも、ハミルトンに続いてコースに出たが、1周でピットインとなった。

 再びコース上を誰も走っていない時間が続いたが、セッション折り返しを前にマクラーレンのオスカー・ピアストリがダンプコンディション用のインターミディエイトタイヤを履いて走行を開始。コースの状況を確かめた。ピアストリが無線で語ったところによると、それほど路面状況は悪くないようで、他チームもインターミディエイトタイヤで散発的な走行を行なった。その時点ではRBの角田裕毅が1分40秒946でトップだった。

 セッション最終盤になると雨も上がり、路面状況が回復。ドライタイヤを投入するマシンが増えはじめ、ピアストリがソフトタイヤで1分39秒105を記録し、続く周回で最終的に1分34秒725までタイムを引き上げた。

 通常のグリップコンディションとなったことで、最後の最後で多くのドライバーがソフトタイヤで走行し、ハミルトンがピアストリに次ぐ2番手、フェラーリのシャルル・ルクレールが3番手となった。角田はソフトタイヤを履くことなく、4番手で初日を終えた。

 本来なら予選や決勝と同じ時間帯に実施されるFP2では、各チームが予選想定のアタックラップと決勝想定のロングランを行なうのが定石だが、FP2でタイム計測を行なわなかったドライバーも多く、レッドブル勢やアストンマーティン勢などに至っては走行すらしなかった。これには、グランプリ2日目以降にドライコンディションが予想されていることも関係しているだろう。

 FP1でクラッシュを喫し、FP2を欠場したウイリアムズのローガン・サージェントにとっては、ライバルがほとんど走らなかったという点ではある意味、不幸中の幸いと言える。一方でFP1を走れなかったリカルドにとっては痛い展開だ。

 FP2が不完全燃焼となり、予選・決勝での勢力図が依然未知数なことから、誰にとってもグランプリ2日目のFP3はより重要なセッションとなるだろう。