4月5日、鈴鹿サーキットでF1第4戦日本GPのフリー走行1回目のセッションが行なわれた。トップタイムをマークしたのは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)だった。

 史上初となる春開催のF1日本GPがついに開幕した。タイトル争い、そしてマシンの開発もまだ始まったばかりという第4戦での開催ということで、これまでとは違った様相のレースとなることが予想される。

 フリー走行1回目の最大のトピックと言えば、岩佐歩夢がRBから出走するということだろう。ポストシーズンテストでF1マシンの走行経験がある岩佐だが、公式セッションの出走は初。ダニエル・リカルドのマシンを駆り、チームメイトの角田裕毅と共に走る。なお日本人ドライバーがふたりセッションに出走するのは、小林可夢偉と山本左近が走った2010年の韓国GP以来となる。

 セッションはドライコンディションで、上空は曇り。気温16℃、路面温度24℃で11時30分にスタートすると、多くのドライバーがミディアムタイヤを装着してコースに。レッドブル、フェラーリ、そしてハースのケビン・マグヌッセンはハードタイヤをチョイスした。

 RBが今回から新しいフロアを持ち込んだことから、岩佐は新旧フロアの比較テストという重要な役割を任されており、角田と岩佐のマシンには別々のフロアが取り付けられているようだ。岩佐は精力的に周回を重ね、ミディアムタイヤで1分33秒台のタイムをマークした。

 60分のセッションも折り返しとなり、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がソフトタイヤを入れて1分30秒543といトップタイムを記録した直後、ローガン・サージェント(ウイリアムズ)がNIPPOコーナーでクラッシュ。セッションは赤旗となった。前戦オーストラリアGPでは、フリー走行でクラッシュして乗るマシンがなくなったチームメイトのアレクサンダー・アルボンにマシンを譲り、レースに参加できないという悔しい思いをしたサージェントだが、出だしからつまずいてしまった。

 10分ほどの中断を挟んでセッションが再開されると、残り時間は20分弱。多くのドライバーがここで2セット目のタイヤを入れてコースに向かった。そのほとんどがソフトタイヤを履いたが、キック・ザウバーの2台はここで2セット目のミディアムタイヤを投入した。

 最終的にはレッドブルの2台がソフトタイヤでワンツーのタイムをマークしてセッション終了。フェルスタッペンが1分30秒056でトップ、セルジオ・ペレスが1分30秒237で2番手だった。

 3〜6番手はフェラーリ勢とメルセデス勢が続いた。3番手はカルロス・サインツJr.(フェラーリ)、4番手はジョージ・ラッセル(メルセデス)、5番手はルイス・ハミルトン(メルセデス)、6番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)だった。

 2戦連続の入賞を目指す角田は1分31秒230で9番手とトップ10入り。岩佐は22周を走ってベストタイムは1分32秒103であり、16番手だった。