シティに最も欠かせない男

現在のマンチェスター・シティに最も欠かせない選手は、世界最高のチャンスメイカーの1人であるケビン・デ・ブライネでも、世界最高のストライカーのアーリング・ハーランドでもない。ピッチ中央に君臨するロドリだ。

今シーズン、デ・ブライネがいなくてもハーランドがいなくてもなんとかなっていたシティだったが、ロドリがいない試合はひどいパフォーマンスが多かった。リーグ戦の3敗はいずれも、ロドリが出場停止中であり、同選手の存在の大きさを感じる内容だった。

現在世界最高の守備的MFとしてロドリは考えられているが、そのロドリにも負けないほどのインパクトを残しているのがアーセナルのデクラン・ライスだ。加入1年目ながらもすでにチームの心臓と言えるほどの存在となり、ライスも世界屈指の守備的MFの1人だと言える。

そんななか、ロドリとはシティで、ライスとはイングランド代表で共にプレイするカイル・ウォーカーは2人の比較について言及し、現段階ではロドリの方が優れていると語った。

「現時点でロドリ以上に優れた守備的MFは世界に存在しないと思う。ライスは本当にいいプレイをしているし、ミケル・アルテタは彼に哲学、そしておそらくロドリが見て育ってきたであろうバルセロナのようなやり方を教えてくれるだろう」

「デクには十分すぎるほどの能力があるが、まだ完成された選手ではない。現時点での完成形、あるいは一歩上を行くのはロドリだ。彼について重要なのは、その一貫性で、常にプレイするレベル、そしてどのように適応し、試合に専念しているかだ」(『FootballTransfers』より)

ロドリは現在、公式戦33試合で7ゴール7アシストを記録しており、ライスは公式戦36試合で4ゴール6アシストとなっている。プレイスタイルやチームでの役割が違うため、数字だけで判断するのは難しいが、ウォーカーの言う通り、完成度ではロドリが優っているか。

しかし、ライスも今のロドリの域に達するポテンシャルは十分にあり、近い将来世界一の守備的MFの称号をロドリから奪っていても不思議ではない。前回対戦はロドリが出場停止だったため、このまま行けばリーグ戦でこの2人が相見えるのは約1ヶ月後の第30節だ。どちらもチームに欠かせない存在であることは間違いないが、世界屈指の守備的MFのパフォーマンスがこの試合の勝利を決める1つの要因となることは間違いない。