香港馬ビクターザウィナーの実力は?
香港馬ビクターザウィナーの実力は?

【TPC秋山響の海外競馬解析】24日に中京競馬場で行われるGⅠ高松宮記念に香港からビクターザウィナー(セン6、父トロナド)が参戦。2015年に4番人気ながら制したエアロヴェロシティ以来となる香港調教馬による優勝を狙う。

 ビクターザウィナーの最大の強みは抜群のスタートセンスとダッシュ力。7着に終わったとはいえ、2走前には直線1000メートルのGⅢ戦でもハナを奪っており、鮮やかに逃げ切った前走のGⅠセンテナリースプリントC(芝1200メートル)でもスタートと同時に1馬身は他馬の前に出るロケットスタートを決めている。同レースでは主導権を握ると、あとはマイペースの独り旅。昨年12月のGⅠ香港スプリントで2着したラッキーウィズユーに1馬身3/4差をつける完勝でGⅠ初制覇を果たした。

 また、高松宮記念はここ4年続けて道悪での競馬となっているが、ビクターザウィナーは今シーズン初戦(香港のシーズンは9月に始まり、翌年7月に終了)となった9月のハンデ戦(芝1200メートル)では「YIELDING」という8段階中4番目に悪い馬場で、9キロ斤量が軽かったとはいえ、その後香港スプリントを制して4つ目のGⅠ制覇を果たすラッキースワイネスに2馬身半差をつける逃げ切り勝ち。もちろん程度次第ではあるが、馬場悪化が味方になる可能性もありそうだ。

 気になるのは初の左回りという点だが、管理するC・シャム調教師は調教では右回りよりも左回りの方が上手であるとして、左回りであることを今回の参戦の理由に挙げている。

著者:東スポ競馬編集部