2025/4/10 17:16

『映画』初登場3位、賛否がかなり分かれている「こんな映画だとは思わなかった」

杉咲花

最新の全国週末興行成績ランキング(興行通信社調べ、4月4~6日)で、アニメーション作品『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』(3月7日公開)がV5を獲得した。

 4月7日発表の全国週末興行成績ランキングで首位をキープした『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』は、「映画ドラえもん」シリーズ最新作で“絵の世界”が冒険の舞台。週末3日間で観客動員26万3000人、興行収入3億2300万円を記録し、累計成績は動員317万人、興収37億円を超えた。

 そんな同作と同じ日に上映を開始し、やはり5週連続で2位につけているのがミュージカル・ファンタジー映画『ウィキッド ふたりの魔女』(シンシア・エリヴォとアリアナ・グランデのダブル主演)。週末3日間で動員11万6000人、興収1億9400万円をあげ、累計では動員167万人、興収26億円を突破している。

 1、2位の強さが際立つ中、今回は3位に広瀬すず、杉咲花、清原果耶がトリプル主演を務める『片思い世界』、4位になにわ男子・長尾謙杜の劇場映画初主演作『おいしくて泣くとき』が初登場(いずれも4月4日公開)。これにより、前回まで2週連続で3位だったディズニーのミュージカル・ファンタジー『白雪姫』が5位に順位を下げた。

 『片思い世界』は、『花束みたいな恋をした』(2021年)の土井裕泰監督と脚本家・坂元裕二氏が再タッグを組んだオリジナル作品。東京の古い一軒家で共同生活を送る相良美咲(広瀬)、片石優花(杉咲)、阿澄さくら(清原)の、それぞれが抱える“片思い”が描かれている。

 全国368スクリーンと大規模で封切られ、初日から3日間で動員8万1000人、興収1億1600万円をマーク。鑑賞済みのネットユーザーの間では「とても良かった」「キャストが素晴らしいから引き込まれていく」「ちょっと複雑な話で感情移入しにくい」など賛否両論だ。

 また、「このタイプの坂元裕二作品が刺さる人もいる」「『片思い世界』を楽しめる人と、『ファーストキス』のほうが好きって人もいると思う」という声もあるように、同じ坂元氏による脚本で2月7日から大ヒット上映中の『ファーストキス 1ST KISS』(松たか子主演)と比較する声も。

 今回の成績について、映画ライターのヒナタカ氏は以下のように語る。

「決して悪い数字ではありませんが、『ファーストキス 1ST KISS』は9週目の今回も9位にランクインしており、累計興収は26億2000万円を突破。公開初日から3日間で約2億5400万だったことと比べると少し物足りない印象もあります。実は『片思い世界』は撮影中に土井裕泰監督はじめとするスタッフが乗っていた車が大事故に遭い、大幅な公開延期を余儀なくされていたんです。『ファーストキス』とは2カ月以上公開日が離れているとはいえ、それでもこうして競合してしまったのは、送り手だけではなく、作品に期待を寄せているファンの心情としても、不本意なことだったのかもしれません」

 また、同氏はこれからの興行に影響しそうなのは、累計38億1000万円の大ヒットとなった『花束みたいな恋をした』の監督・脚本家コンビの最新作でありながらも、そちらとは意図的にせよ「まったく異なる作風になっている」(同)点にあるとも指摘する。

「『作品の“核”となる要素が宣伝では隠されている』という“ネタバレ厳禁”な要素も含めて『賛否がかなり分かれている』ように思います。良くも悪くも『こんな映画だとは思わなかった』という意見が相次いでおり、口コミ効果としてはポジティブにもネガティブにも働くため、今後の客足の伸びはなかなか『読めない』でしょう」(同)

続きはサイゾーオンラインで。

広瀬すず、杉咲花、清原果耶主演『片思い世界』、賛否分かれるワケ――映画興行収入ランキングトップ10 | サイゾーオンライン/視点をリニューアルするニュースサイト広瀬すず、杉咲花、清原果耶主演『片思い世界』、賛否分かれるワケ――映画興行収入ランキングトップ10 | サイゾーオンライン/視点をリニューアルするニュースサイト

編集者:いまトピ編集部