スーパーGT開幕戦岡山300kmレースの予選で、23号車MOTUL AUTECH ZはGT500クラスの6番手。Q1ではトップタイムを記録したものの、Q2ではタイムを伸ばせなかった。

 この結果についてQ2のドライブを担当したロニー・クインタレッリは、「バランスは良くなったけどグリップがかなり低下した」と語った。

 今季からスーパーGTの予選は、Q1とQ2のタイム合算方式に変更された。しかも予選のQ1とQ2を同一のタイヤで走らなければならず、決勝レースのスタート時にもこの予選で使ったタイヤを履くことが義務付けられており、タイヤマネジメントの重要度が高まった。

 そんな新規則下で初めて行なわれた予選で、23号車MOTULは千代勝正がドライブしたQ1でトップタイムをマーク。しかしクインタレッリがステアリングを握ったQ2ではペースが伸びず、6番手に終わった。

「今朝のフリー走行では、千代さんが新品タイヤ、僕が中古タイヤを履いて、予選シミュレーションを行なった」

 そうクインタレッリは語った。

「公式テストの時と比べて、クルマをドライブするのが難しく感じられた。それで、予選に向けてはかなりセットアップを変更したんだ。でも路面状況が改善したのでセットアップの変更がうまくいかず、快適に走ることができなかった」

「予選ではプッシュラップを2周した。バランスは良くなっていたけど、グリップがかなり低下してしまった。今日は適切な妥協点を見つけるのが難しかったんだ。公式テストでは2周は楽に走れたし、2周目の方が良くなった。Q1ではポテンシャルがあるように見えただけに、残念だ」

 しかしクインタレッリは、決勝に向けて自信を見せる。曰く、トヨタGRスープラ勢よりも良いペースを持っていると考えているようだ。

「今朝ロングランをしたんだけど、トヨタ勢に比べると結構良いように見えた」

 そうクインタレッリは言う。

「岡山ではレース中、第2スティントでは路面にラバーが載るはずだ。まだ第2スティントでどのタイヤを履くかは分からないけどね。レース終盤、あるいは第1スティントの終盤でペースを落とすクルマも出てくると思う。落ち着いて走ること、そしてピット戦略が重要になるだろう」

「僕らの目標は、表彰台に上がることだ」

 なお昨年まで23号車MOTULはミシュランタイヤを使っていたが、同メーカーがスーパーGTから撤退したことで、今季からはブリヂストンにスイッチ。クインタレッリ曰くまだ長い距離を走ったことがないようで、今回のレースが今後に向けた重要な学びの場になると語る。

「僕はこれまで、ブリヂストンのタイヤで20周以上連続して走ったことはない。明日が初めてだし、良い経験になるだろう」

「学ぶ上で、とても良い期間になると思う。楽しみにしているよ」