訪れるべき場所がまだまだ尽きない京都の街の魅力を紹介する特集「」。今年も、ひとり、京都を歩くなら話を聞いておきたい人がいます。創刊から10年以上にわたり本誌連載「&Kyoto」を担当し、「京都さんぽ部」部長として街の旬なエリアやスポットを紹介してきた、現地在住ライター、コーディネーターの大和まこさんです。本誌の企画「ひとりで過ごす京都、10のこと」のテーマに合わせて、私的にすすめたいスポットを教えてくれました。

松竹文様の覗猪口は古伊万里。カフェオレボウルはフランスのもの。

国境を超えて宝探し、『アンティーク 芭蕉』。

 日本、中国や台湾、ヨーロッパと様々な国の骨董が入り交じり、平安蚤の市でも人気の『アンティーク芭蕉』。実店舗は烏丸御池近くの西洞院三条にあって、密やかな看板だけが目印だ。店主の中島閑哉さんが惹かれるのは、絵柄や土の風合いが印象的な京焼や、染付の古伊万里。京焼は絵替わりで形が揃うものが並んでいる可能性が高く、海外買い付けの器も絵柄のあるものが多い。食卓の印象をがらりと変える出合いに、ついつい期待してしまう。

 買い付けの日があるため営業日は少し不定期。明かりがついていればラッキーと、迷わず立ち寄りたい。

京都市中京区柳水町60 075‒754‒8488 12時〜18時 不定休 営業日はInstagramで確認を。店を訪ねる前に問い合わせるのがベター。


「京都さんぽ部」部長、ライター、コーディネーター。 大和 まこ

「京都さんぽ部」部長。ライター、コーディネーター。京都暮らしも、もはや25年目に。連載「&Kyoto」は2022年に100回目を迎えて継続中。京都の景色や、食べたもの、買ったものをInstagram()で発信している。

&Premium No. 124 Kyoto Solo Trip / やっぱり、ひとりでも京都。

京都の街を巡り歩くとき、なぜこんなにも心が浮き立つのでしょうか。風情ある神社仏閣や庭、精緻な工芸品を扱う店や美しい佇まいの町家に出合ったかと思えば、そのすぐそばには個性的なコーヒーショップや書店、ギャラリーや生活道具の新店が。長い歴史の中で脈々と息づいてきた伝統と、新しいカルチャー、そして〝ふだんの表情〞を、さらりと共存させる街、京都。今号は、ひとりでも楽しめる京都、そして、ひとりだからこそさらに楽しい京都を案内します。

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