現地時間5月6日、2023年F1第5戦マイアミGPの予選が行われ、セルジオ・ペレス(レッドブル)が自身通算3度目、今季2度目のポールポジションを獲得した。2番手にフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、3番手にカルロス・サインツ(フェラーリ)が続いた。角田裕毅(アルファタウリ)は17番手で予選を終えている。

 現地時間6日16時(日本時間7日5時)、全長5.412kmのマイアミ・インターナショナル・オートドロームを舞台に、気温28度、路面温度47度、湿度56%、快晴のもとで予選は開始された。なお、今大会ではC2タイヤがハード(白)、C3タイヤがミディアム(黄)、C4タイヤがソフト(赤)と、前戦アゼルバイジャンGPからは1段階硬めのコンパウンドが割り当てられている。

■Q1:角田裕毅はQ1敗退。予選で初めてデ・フリースに先行許す

 18分間のQ1開始と同時にコースインしたのはフェラーリ勢、アストンマーティン勢を除く16台。まずはセッション開始4分というところで、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)が1分29秒358をマーク。その直後にはニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)がターン16でテールスライドするも間一髪、ウォールへの接触は回避した。

 そんななか、ペレスが1分28秒306をマークして暫定首位に浮上。2番手に0.118秒差でマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。コースインのタイミングをずらしたフェラーリ勢ではシャルル・ルクレールが最初のアタックでペレスから0.116秒差の2番手、カルロス・サインツ(フェラーリ)が0.426秒差の4番手というオーダーに。

 また、ターン17でケビン・マグヌッセン(ハース)のリヤとルイス・ハミルトン(メルセデス)のフロントウイングがわずかに接触。その影響でハミルトンはピットインを余儀なくされ、アタックできないままセッション後半を迎えた。

 そんななか、ルクレールが1分27秒895をマークしここでトップに浮上する。ただ、その直後にフェルスタッペンが1分27秒363、ペレスが1分27秒713を記録し、またもレッドブルがワンツーを構築。一方、Q1残り5分30秒を切りようやく最初のアタックに入ったハミルトンは1分28秒703で暫定11番手、チームメイトのジョージ・ラッセルも12番手とメルセデス勢が伸び悩むもQ2進出圏内に浮上。

 残り4分を切り、角田が1分28秒456を叩き出し暫定10番手につける。セッションが進むにつれて路面状況が好転し、タイム向上が見込めるなか、各車はラストアタックに勝負をかけた。その結果、Q1トップ5はフェルスタッペン、サインツ、ペレス、ルクレール、マグヌッセンに。一方、16番手ノリス、17番手角田、18番手ランス・ストロール(アストンマーティン)、19番手ピアストリ、20番手サージェントの5台がノックアウト。

 マクラーレンは揃ってQ1敗退に。なお、ニック・デ・フリースが15番手でQ2進出を決め、角田は今季初めてチームメイトに予選順位で先行を許す結果となった。

■Q2:アルファロメオが今季初Q3進出。ハミルトンは13番手に

 続く15分間のQ2セッションは現地時間16時25分(日本時間7日5時25分)に開始された。セッション開始3分というところで、フェルスタッペンが自らが記録したQ1最速タイムを上回る1分27秒110で早々に首位に浮上する。0.218秒差でペレスが続くなか、フェルスタッペンから0.388秒差でアロンソが暫定3番手につける。

 そして、残り8分というところでエステバン・オコンが1分27秒674で4番手、ピエール・ガスリーが1分27秒813で5番手と、アルピーヌ勢がまずまずのタイムをマーク。そのタイムをフェラーリ勢が上回るが、サインツがセクター1、セクター2最速を記録し1分27秒148。この時点でフェルスタッペンに0.038秒届かずの暫定2番手につける。一方、ペレスはターン4進入でアウト側のウォールにヒットするも幸い大きなダメージなく、1分27秒328で3番手タイムを記録してからピットに戻る。

 アルファロメオ今季初のQ3進出となるか、ボッタスが7番手に浮上するとセッションは残り時間2分を切り、各車Q2最後のアタックへ。まずはルクレールが1分26秒964を叩き出し暫定首位に浮上する。アロンソ、ペレスはルクレールを上回ることが叶わない。しかし、フェルスタッペンが1分26秒814で首位を取り戻し、ここでチェッカーが振られた。

 フェルスタッペン、ルクレール、アロンソ、サインツ、ペレス、オコン、ボッタス、ガスリー、マグヌッセン、ラッセルまでがQ3進出を決める一方、11番手アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、12番手ヒュルケンベルグ、13番手は最終アタックに間に合わずチェッカーを受けたハミルトン、14番手周冠宇、そして15番手デ・フリースがノックアウトとなった。

■Q3:ペレスがポール獲得。フェルスタッペンは9番手に

 ポールポジションを決める最終Q3は12分間。真っ先にタイムを記録するべくアタックに入ったフェルスタッペンだが、ターン6でミスしアタックを止めることに。変わって最初にアタックに入ったペレスは1分26秒841をマーク。一方、ユーズドのソフトを履いたアロンソが0.361秒差の2番手につける。

 ルクレールは最初のアタックでセクター2全体ベストを更新もターン17で挙動を乱し、この周は1分27秒861に止まる。これでセッション前半のオーダーはペレス、アロンソ、サインツ、マグヌッセン、ガスリーというトップ5に。

 セッション残り4分30秒を切ったところから各車2度目、そして最後のアタックに入るべくふたたびコースイン。この時点ではフェルスタッペン、ボッタスはノータイム。いずれにしても皆が最後の1アタックに勝負をかけていた。

 残り2分を切り、ルクレールを先頭に各車アタック開始。しかし、そのルクレールがターン6でバランスを崩しスピン、そのままバリアにクラッシュしてしまう。セッションは残り1分36秒というところで赤旗が掲示され、そのままセッション終了が宣言された。

 これでペレスのポールポジションが確定。フロントロウにアロンソが並ぶこととなった。3番手サインツ、4番手マグヌッセン、5番手ガスリー、6番手ラッセル、7番手ルクレール、8番手オコン、9番手にノータイムのフェルスタッペン、10番手に同じくノータイムのボッタスという結果に終わった。2023年F1第5戦マイアミGP決勝は、日本時間5月8日(月)4時30分にスタートを迎える。