21日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比2.57ポイント(0.08%)安の3077.11ポイントと反落した。
 戻り売りが優勢となる流れ。上海総合指数は2月に入ってから急ピッチに上昇し、足元では約5カ月ぶりの高値水準で推移していた。国内発の新規材料に乏しい中、いったん利益を確定する動きがみられている。また、米中関係の悪化懸念も改めて意識された。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国経済の持ち直しや、相場の先高観が続いていることはプラスだ。米国の年内利下げ見通しも好材料。中国でも金融緩和の余地が広がると期待された。指数は高く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、ハイテク関連の下げが目立つ。光ファイバー・ケーブル製造の烽火通信科技(600498/SH)が3.3%安、薄膜コンデンサー中国最大手の廈門法拉電子(600563/SH)が2.5%安、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が2.2%安、電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)が1.6%安で取引を終えた。
 医薬株もさえない。天士力医薬集団(600535/SH)が2.0%、康縁薬業(600557/SH)が1.9%、浙江華海薬業(600521/SH)が1.5%、健康元薬業集団(600380/SH)が1.4%ずつ下落した。公益株、インフラ建設関連株、自動車株、空運株なども売られている。
 半面、証券株はしっかり。方正証券(601901/SH)が5.0%高、国聯証券(601456/SH)が4.9%高、浙商証券(601878/SH)が3.1%高、中国銀河証券(601881/SH)が1.4%高で引けた。当局の相場テコ入れ策に対する期待感が続いているうえに、業界再編の思惑が浮上したことも支援材料となっている。エネルギー株、不動産株、銀行株、産金株、海運株、軍事関連株も買われた。
 一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が3.36ポイント(1.29%)安の255.93ポイント、深センB株指数が4.05ポイント(0.37%)高の1089.75ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)