ジャスティンパレスは納得の調整
ジャスティンパレスは納得の調整

ドバイシーマクラシック2024

[GⅠドバイシーマクラシック=2024年3月30日(土曜)メイダン競馬場、芝2410メートル]

 昨年の天皇賞・春を快勝してGⅠホースの仲間入りを果たしたジャスティンパレス(牡5・杉山晴)。その後は宝塚記念3着、天皇賞・秋2着、有馬記念4着と古馬王道路線で差のない競馬をしてきた実力馬だが、今年は連覇がかかる天皇賞・春には見向きもせず初の海外遠征、それもドバイシーマクラシック(4歳上、GⅠ、芝2410メートル)で現役最強と称されるリバティアイランドとの対戦を選択した。

「ドバイの馬場を含めてフラットなコースの適性があるとみて遠征します。この中間はバランスが良くて力みもなくなっている。検疫で頭数が少ないというのもあるけど、調教の雰囲気もゆったりしていて、これなら輸送してもすぐに慣れるんじゃないかな」と管理する杉山晴調教師は相手関係うんぬんよりも、よりジャスティンパレスの能力が発揮できる条件、舞台を探ったときにこのドバイシーマクラシックが最適だと判断したのだ。

 最終追いはダートコース単走。道中はゆったりペースで残り1ハロンをシッカリと追われてゴール。輸送を挟んだ直後にこれだけの負荷をかけられるのは体調がいい証拠だろう。「ドバイの環境にも適応しており、日に日に状態は上向いています。日本でシッカリと乗り込んできたのでオーバーワークにならないように気を付けました。動き、息遣いとも良好でした」と杉山晴調教師も納得の最終調整となった。

 今年の天皇賞・春なら連覇は濃厚なメンバーだったが杉山晴調教師があえて初の海外遠征に踏み切ったからにはこの先の展望も踏まえているからに違いない。凱旋門賞をはじめブリーダーズカップターフなど、国内にとどまらず今年は海外の主要GⅠもターゲットに入ってきている。昨年の全国リーディングを獲得した新進気鋭のトレーナー。このドバイシーマクラシックを24年シーズンの飛躍の足がかりにしたいところだ。

著者:東スポ競馬編集部