子どもは「謙遜」などわかりません。「お母さん、そんなふうに思っていたんだ……」とそのまま受けとってしまうでしょう。

子どもも、プライドをもって生きている1人の人間です。ちゃんと子どもを尊重することが自己肯定感を高める第1歩です。

どんな言葉を使うかよりトーン、雰囲気が大事

声をかけるとき、どんな言葉を使うかよりも大切なのが、トーン・雰囲気です。

ポイントは、やさしい雰囲気で、明るい笑顔で、ゆっくり。

同じ「ありがとう」でも、きついいい方や早口でいわれるのと、やさしくゆっくりいわれるのとでは、受けとる側の気もちはまったく違います。それは、大人同士でもそうですよね。

どんなに子どもに承認の声かけをして、0.1ミリの成長に気づいてほめることができたとしても、声のトーンですべてが台無しになってしまうこともあります。

こころに余裕がないとき、忙しいとき、親自身になんらかのストレスがあるときなどは、どうしても声に表れてしまうことがあります。

そんなときは無理してがんばらなくてもいいのです。

具体的にほめるってどうしたらいいかわからない、子どものほんの少しの成長に気づくのが苦手、という親御さんは、まずはやさしく、笑顔で声をかけてみることからはじめてみましょう。

Q1.子どもをほめるときに「すごいね」などという言葉を使いがちですが、うれしそうにしないことが多いです。もっと具体的に伝えたほうがいいのでしょうか。(9歳女児の親)