アプリリアのマーベリック・ビニャーレスは、MotoGP第3戦アメリカズGPの予選でラップレコードを大幅に更新してポールポジションを獲得。スプリントでもホールショットを奪ったビニャーレスは首位を譲らず、前戦ポルトガルGPに続いてスプリントを制した。

 ビニャーレスはスプリントでの勝利に満足しながらも、予選の方がより楽しかったと語った。

「この瞬間を楽しんでいる。素晴らしいよ」

「僕にとってはスプリントよりも予選のほうが楽しかった……どうやってあんなラップを刻んだのか分からないよ」

「今日はマシンに魔法をかけるようなことができた。印象的だよ」

「ここだけでなく、1年を通して素晴らしい仕事ができると確信している。これまで以上にいい感じだ」

 あくまでスプリントでの優勝とはいえ、ビニャーレスが連勝したのはヤマハ在籍初期の2017年に、カタールとアルゼンチンで優勝して以来となる。

 当時と今のパフォーマンスが似ていると感じるかと尋ねられたビニャーレスは、Autosportに次のように答えた。

「いや、今はまったく違うレベルにいる。経験もあるし、体力的にもとても強いと感じているから、何年か前のような気持ちでありたいと願っている」

「今年はフィジカル的にも強くなっていると感じている。たくさん鍛えてきたからね。経験と体力、テクニックがこういう結果を出す上でマッチしていると感じている」

「素晴らしいよ。毎回繰り返しているけど、僕の頭には”ネバーギブアップ”というフレーズがあるんだ。努力は報われるし、報われているからね。すごくうれしいよ。明らかに、僕は多くの努力をしているし、僕のファミリーも多くの努力をしている」

 今は”自然に”バイクに乗れているというビニャーレスだが、プレシーズンテストではバイクに自信が持てなかったという。

 ポルトガルGPからマシンの重量配分を変更したことで、そのポテンシャルが解き放たれたとビニャーレスは言う。

「テストの序盤は、マシンのフィーリングが良くなかったと言っていた。マレーシアでは、最終コーナーで奇妙な転倒をしてしまったんだ」

「だから新しいマシンに自信が持てなかったけれど、セッティングやバランスを調整し、少しずつフィーリングが良くなっていった」

「でもカタールではまだ十分ではなかった。最大限のライディングができていなかったんだ」

「だから基本的に、ポルトガルで少し重量配分を変えたんだ。それでこんなふうに変わったんだ」

「基本的には昨年と同じようなフィーリングだけど、空力のおかげでバイクが少し良くなっているんだ」