京王杯SCで重賞初制覇を果たしたレッドモンレーヴ

安田記念2023

[GⅠ安田記念=2023年6月4日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝1600メートル]

【血統値】京王杯SCではスタートでアオったものの、大外から豪快に差し切って重賞初制覇を飾ったレッドモンレーヴ。管理する蛯名正調教師にとっても、これが厩舎開業以来、初の重賞制覇となった。

 レッドモンレーヴの父は2013年の安田記念の勝ち馬であるロードカナロア。GⅠ9勝を誇る代表産駒のアーモンドアイは19年3着、20年2着と安田記念には縁がなく、ここは父子制覇の期待がかかる。

 母のラストグルーヴは父ディープインパクト、母は牝馬ながらに年度代表馬に輝いたエアグルーヴという超良血馬。11年のセレクトセールでは1歳馬としては史上最高額となる3億6000万円(税別)で落札された。体質が弱く1戦(1勝)しただけで引退となった。

 繁殖成績は優秀で出走した5頭がすべて勝ち上がり、ランフォザローゼスは青葉賞、ダイヤモンドS、京成杯各2着、レッドルレーヴもフラワーCで2着となっている。

 エアグルーヴは繁殖としても初子からエリザベス女王杯2連覇のアドマイヤグルーヴを送り出すと、以後もフォゲッタブル(ステイヤーズS、ダイヤモンドS)、ルーラーシップ(QエリザベスⅡ世Cなど重賞5勝)、グルヴェイグ(マーメイドS)など次々と活躍馬を送り出した。アドマイヤグルーヴからも皐月賞、ダービーを勝ったドゥラメンテが誕生し、ダイナカールから続く母子GⅠ制覇は4代にまで伸びた。

 エアグルーヴ系とキングカメハメハの相性の良さには定評があり、ドゥラメンテ、ルーラーシップ、ジュンライトボルト(チャンピオンズC)などが出る。キングカメハメハ産駒のロードカナロアとも同様のはずだ。

著者:東スポ競馬編集部